野菊の墓 – 清水由貴子

野菊の墓をたずねれば
さやさや風の音ばかり
昔を教える人もなく
流れに沈む渡し舟
私はひとり 花を摘み
心を重ねるものがたり
悲しいでしょうね つらいでしょう
私も死んだら花になる

野菊の道をさまよえば
とんぼの影が先を行く
別れを惜しんだ渡し場も
今では忍ぶものもない
くちづけだけの初恋に
私はポロリと涙する
悲しいでしょうね つらいでしょう
私も死んだら花になる
私も死んだら花になる