あれから片方の 夫婦茶碗になりました湯呑みがわたしを 上目使いで見ています「もうすぐ帰る」と 留守電に残る声聞きたくなるの 夕暮れ時にはそよ吹く気配に お帰りなさい今夜は 抱きしめて正夢で…お薬なんかより わたしの嘘が効いたのね泪を浮かべて 無理に笑ったあなたですひと足お先に 向こうで待ってると悪い冗談よ いい加減にして本当はすべてを 分かってたのね気付けば ついて来るひとつ星元気になれなくて ゴ
水を替えてる 一輪挿しのそばにあなたが いるようで逢いた...
大きくなったら 分かってくれるでしょう独りぼっちで家を出...
星の流れる夜に めぐり逢ったのさカウンター越しの君は 輝く Venus遠回りしたけれど 偶然でもない目くばせで分かりあえる 大人の初恋飲んで歌って踊って フリーズしそうだ触れ合う肌のときめき… 今夜はパートナー駆け抜けた人生が 再起動するよ燃(も)え尽(つ)きてしまいそう… 今夜はパートナー表通りをぶらり 入ったところシルエットゆらり揺れて 震えて重なる甘い恋の予感さ シネマみたいだねルージュをひ
毎年一年が 早くなるからはなれないように ついて来た色づく紅葉も 深山桜(みやまざくら)もしみじみ味わう 夕凪橋で…じっと見ている…じっと見ている 白い月錦(にしき)を飾る夢 遠く消えはてそばに私が ただひとり枯れ木に宿った 小鳥みたいに頼まれないのに 居心地良くて背中合わせの…背中合わせの あたたかさ「一枚 羽織らなきゃ冷えてくるよ」と人もうらやむ 仲の良さ人生朝露(あさつゆ) しのぐ雨露(あま
おまえに似合う 男になって必ずいつの日か 迎えに戻るユラユラと漁火が きらめく夜に涙こらえて 見送(おく)ってくれた北の港で ひとり待つ女ふたりで暮らす 幸せあれば何(なん)にもいらないと 微笑(わら)っていたね面影を抱きしめて グラスの酒に酔えばなおさら 逢いたさつのる北の港で 今も待つ女離れていても 心はひとつ会えない年月(としつき)は 無駄にはしないヒュルヒュルと海鳴りが おまえの声で泣いて
おまえの瞳に あふれる涙細い肩先 そっと抱き寄せる探していたんだ 迎えに来たよやっと逢えたね 北の町離さない 離さない 約束するよ愛をふたたび おまえと俺と優しいおまえに 甘えたままでいつもわがまま 言って困らせた小さな安らぎ 二人の暮らし捨ててしまった あの時にばかだよね ばかだよね 許して欲しい愛をふたたび おまえと俺と夜霧が二人を 優しく包む髪の匂いが 甘くまた揺れる泣かせたぶんだけ 幸せあ
泣いているのか まつげ濡らしてなぜか横顔 気にかかるお酒飲むのも 仕事のうちとグラスくるりと ひと揺すり泣きぼくろ 泣きぼくろ涙つづきの 東京泣きぼくろ僕でよければ 話してごらん聞いてあげるよ そのわけを不幸ぐせから 抜け出すための今は苦労の 時ですと泣きぼくろ 泣きぼくろさだめ哀しい 東京泣きぼくろ泣かせ上手に 泣かされ上手今日も流れる ネオン川夜の盛り場 けじめをつけてらしいしあわせ 見つけな
泣かせちゃいけない 君だから涙は今夜が 最後だよアカシア並木の 黄昏が二人の愛を つつんで燃えるああ… 北国のめぐり逢い淋しさしのぎに 覚えたの…グラスの口紅 そっと拭くからりと氷が 溶けるよに心の冬が 静かに明けるああ… 北国のめぐり逢い噂がほどいた 恋の糸小雪の千歳空港(ちとせ)の 別れなど思い出すまい もう二度と離しはしない 死ぬまで君をああ… 北国のめぐり逢い
駅を出たなら 訪ねてごらん猫がほほえむ 小さなお店嘘と事実(ほんと)の まん中あたり真(まこと)の愛は どこにある?答えはいつも 行ったり来たり新宿二丁目二丁目は迷い道旧(ふる)いお寺の 裏手の路地は猫も眠れぬ 七色ネオン誘い誘われ 憂き世を忘れ今がすべての ユートピアこの世は刹那(せつな) 無常の運命(さだめ)新宿二丁目二丁目は迷い道軽く投げキス 宴(うたげ)は終わり涼しい顔で あの猫(こ)が通
海鳴り間近な 最果(さいは)ての駅霧雨がほほ濡らす 心も濡れる私は過去を忘れ 名前も捨ててあなたの胸で 泣きじゃくる命ごと 抱きしめて…愛しい男(ひと)よ北へと飛び立つ 白鳥さえもさよならのひと声を 残すのでしょう二人の明日(あす)は遠く 果てないけれど振り向くことは できないわこの愛を つらぬいて…愛しい男よ静寂(しじま)を裂くよに 汽笛が響き密(ひそ)やかな旅立ちを 心で詫(わ)びるあなたとと
泣いているんだね おまえの肩がふるえてる気づかないふりをして部屋に背中を、背中を向けた窓に広がる空 紺碧の海輝くほどに 心は暮れ惑うドルチェ・ヴィータ ドルチェ・ヴィータ愛という 砂の城ドルチェ・ヴィータ ドルチェ・ヴィータ口ずさむメロディー少し飲むがいい 葡萄(ぶどう)の酒を飲み干して戯(はしゃ)ぎすぎ 疲れ果てそして眠りに、眠りにつこう午後の昼寝(シェスタ)は今 時間さえ止め少女のような おま
噂の糸を たぐりよせ追ってきたのさ 仙台へネオンさざめく 国分町(こくぶんちょう)は横顔よく似た 女(ひと)ばかり何処にいるのか 今もひとりか小雪まじりの 北の町忘れることが できるなら途中下車など するものか岐阜は柳ケ瀬(やながせ) 一番街に一ヶ月(ひとつき)まえまで 居たというなんで別れた あんないい娘(こ)と苦い未練の なみだ酒連絡船の 着く港いつか流れて 高松に酔ってさまよう 片原町(かた
一夜(ひとよ)かぎりの旅の情けと知りながらいのち一途に 燃えた女(ひと)何処にいるのか… 飛騨川しぐれ滲(にじ)むネオンの 湯の町ゆけば揺れてせつない 面影よ別れ惜しんだ瀬音聞こえるあの宿の庭に咲いてた 月見草何処にいるのか… 飛騨川しぐれ雨のしずくに 責められながらひとり飲んでる にがい酒ひとつふたつと消えて侘(わ)びしい路地あかり泣いているよな 三味の音(ね)よ何処にいるのか… 飛騨川しぐれ髪
夜の深さに 急(せ)かされて恋の行方が 見えませんあなたと指を からめてもおんなの夢は 遠すぎるわかっています あなたもつらい何処(どこ)へ流れる… 恋の河季節忘れた 北向きの部屋に飾った 紅の花淋しさだけが つのる頃抱かれて今夜(きょう)も 花になるあなたの胸で 散らせてほしい風が哭(な)きます… 恋の河星に運命(さだめ)を委(ゆだ)ねても流す涙は 天の川こころに深く 棹(さお)さして靴音遠く
女ごころを わかりはしないあなたに真心 尽くした私情け知らずと 恨んでみても惚れた弱さで すがって泣いたあなたあなた あなたあなたのつけた 古傷(きずあと)にお酒が…しみる悪い噂も いつかは消える信じた私が 馬鹿だというの俺と一緒に 死ねるかなんて言葉上手で ほろりとさせたあなたあなた あなたあなたのつけた 古傷(きずあと)にお酒が…しみるこころ砕いて 涙で割ったお酒が今夜も みれんを誘う夢のまま
宵の口から したたか呑めば親父の姿が 目に浮かぶ田舎ぐらしは ごめんだなんていきがる昔が やるせない男の日の目は 夢の夢夜にまぎれた カラスが一羽俺も近頃 わかってきたよ親父あんたの 酒の味群れを嫌って はぐれた背中並べて飲んでる 夜もある帰る塒と 話せる奴があるだけましかと 独り言いまだに土産も 作れない夢の苦さが 今さら沁みるうまくやれない 生き方さえも親父ゆずりの この俺さふらりと暖簾の 店
あんなやさしい 人がなぜどうしてどうして さよなら言えたきつめのルージュ 拭きとれば鏡に嘘が 映ったのわれて砕けた 面影グラスあの日ちぎった ネックレスはじけて港の あかりになった夢見て何が いけないのどなたが夢を 見せたのよ淋(さび)しすぎます 面影グラスあんな男と 思うたび涙が涙が まつげを濡らすおんなはそうよ 強いのとお酒が抱いて くれるのよ港夜霧の 面影グラス
フェリーと同じ 速さに合わせ白いカモメが ついて来るあなた忘れる 旅なのに未練どこまで ついて来る佐渡の島影 かすかに見えて越佐海峡 ひとりきり越後の山を 振り向くたびに胸に消えない 名残り雪夢にはぐれた おんなですいのち捧げた おんなですおけさ流れる デッキに立てば越佐海峡 つむじ風私にだけは やさしいあなた何故か世間は 悪く言うそれで良かった 人なのにそれが良かった 人なのに船の舳先(へさき)
永く待たせたね たくさん泣かせた夜空の星よりも 涙こぼしたろうか細い腕に余るほど 哀しみ抱えたおまえが愛しい重い荷物は 昨日へ捨てて二人の明日へ旅支度離さない もう 離したくないおまえがすべてさ俺のわがままで 世間に背(そむ)いた夢などいらないと すねてさすらった飲めない酒で淋しさを だましていたのかおまえが愛しい何も言うなよ その目でわかるやつれたうなじが物語る離さない もう 離したくないおまえ
愛していたから 君と別れた夜霧に濡れていた 神戸の波止場夢をまさぐり さまよって帰って来たんだ 会いたくて汐風がやけに しみる港町捨てたらいやよと 泣いていたっけいとしいあの声が 今も聞こえるぜ揺れる街の灯 三宮燃えたあの夜は 今どこに汐風がやけに しみる港町夜霧にまぎれて 何処へ消えたかうらんでいるだろう つれない俺をあどけなかった 横顔にあつい思いが あふれるぜ汐風がやけに しみる港町汐風がや
季節にはぐれた 木枯らしを背中で聞いてた 夜の巷(まち)あれはおまえの しのび泣きごめんよ 男は 身勝手で逢いたいんだよ もう一度忘れられない… 逢いたいよぬくもり探して 夢の中やっぱり呼んでる おまえの名今もうらんで いるだろうごめんよ 男は 意気地なし逢いたいんだよ どうしても胸が痛むぜ… 逢いたいよ酔いどれ千鳥の ふるさとはあの日のおまえの ひざ枕忘れかけてた 子守歌ごめんよ 男は 甘え下手
ため息まじりの 霧が流れて女は今夜も ほおづえついた煉瓦(レンガ)通りの 向こうがわ港灯りが ぼんやりにじむぽとりと 女は 涙をこぼす淋しいんだろ 淋しいんだろひとりぼっちは…靴音ひびいて 影が過ぎれば古びた木枠(きわく)の 出窓が開く霧がこんなに 濃い夜も船を待つのか 瞳を凝らし汽笛が 女の 心を乱す恋しいんだろ 恋しいんだろ夢の中でも…夜更けにふらりと ドアをすり抜け冷たいベッドに ぬくもり咲
冬と春とが せめぎあうおぼろ月夜の 北信濃あなた あなたの優しさが女ひとりを だめにする肌の熱さに 帯解(と)く夜は夢も溶けます 隠れ宿今宵かぎりの 逢瀬なら命枯れても いいのですあなた あなたが好きなのよ野沢 湯めぐり ふたりづれそぞろ歩きに 心は乱れ下駄の花緒も 切れかかる遠くきらめく 千曲川涙ちぎれて 風に舞うあなた あなたのぬくもりは追う手届かぬ 恋運命(こいさだめ)髪に名残の 香りをまと
北の港町 あの頃二人は波にたわむれる 鴎によく似てた遠く離れた この都会(まち)に白く乾いた この都会におまえはいると 風が伝えた海もないのに海鳴りが俺の背中で 泣きじゃくるおまえに 逢いたい…逢いたい若い過(あやま)ちと 心に嘯(うそぶ)き胸にささくれた 傷跡いやしても愛に飢えてる この都会で星が見えない この都会で俺はおまえを 捜しているよ海もないのに海鳴りが俺の背中に 追いすがるおまえに 逢
リラの花びら こぼれる街は小さな恋の 思い出ばかりうすむらさきの カクテルでほほをほんのり 染めていた名前はサキコ 花咲く 咲子噂じゃお嫁に 行ったとか若かったよね あの娘(こ)も俺も小さな恋に 笑って泣いて小雪の駅で 待ちぼうけすねたそぶりで ほほえんだ名前はエミコ 笑くぼの 笑子心に日だまり くれたっけ運河づたいに 灯(あかり)がともり小さな恋の かけらをつなぐお酒と添い寝 しちゃ駄目と長いま
私の命は あなたの命旅立つ駅で ないた女(ひと)ベルに消された あの声を心にきざむ 忘れない霧の釧路と みぞれの東京今夜はどっちが 寒いだろ…濃いめの水割り 飲みほしながら凍(しば)れる胸を あたためるこんな夜には 淋しげに背中をまるめ 眠るのか思いつめるな 身体をこわすな星降る夜汽車で 逢いにゆく…命で結んだ この恋だから必ず帰る 君のもと他人だらけの 東京ではるかに霧笛 聞いている北の釧路で
幸せすぎたの あなたの胸は見てはいけない 夢を見た夜雨(よさめ)に濡れる 心も濡れる抱きしめて もう一度 もう一度別離(わか)れ涙の あぁ ゝ 雨が降るあなたを待ってる あの人よりも愛の重さは 負けないわ言葉にすれば つらくなるからくちづけを もう一度 もう一度別離(わか)れ涙の あぁ ゝ 雨が降るあなたは本気で 愛してくれたそれが明日の ささえです面影だけを コートに包みさよならを もう一度 も
風がほどいた おくれ毛を直すふりして 抱き寄せる…許しておくれ逢えてよかった よかった逢えてこの世で大事な まごころを俺に教えて くれた女(ひと)命の限り おまえと生きてゆくこぼす涙は 乾いてもほほに小さな 泣きぼくろ…手をさしのべる逢えてよかった よかった逢えてかぼそい肩先 濡らすよな雨の夜には 傘になる命の限り おまえと生きてゆく心ふたつが 惹(ひ)かれあい絆ひとつで 寄り添った…もう離さない
身の丈ちかく 雪が降る故郷(ふるさと)は 線路(みち)の果て九年(くねん)数えた都会(まち)の暮らしに別れを告げるベルが鳴る後ろ髪引く思い出ならば胸のすき間に埋めりゃいいさ軋(きし)む明日に身をゆだね北へ北へ、北へ北へ…揺られる夜汽車失くしたものは 蒼(あお)き夢やるせない 恋ひとつ「それであなたがいいというなら…」俺には出来(すぎ)た女(ひと)だった詫びて飲み干すカップの酒に浮かぶ未練のほろ苦さ