男だまって 酒のむ夜はなにも聞くなと 云うあんた演歌みたいな 人生だけどついて来るかと 歌い出す桜咲く頃待ち人来るとヨー宮のみくじもヨーホエー吉と出た浪花節だと笑った奴に解るもんかよ義理人情演歌みたいな 男だけれどいつか花咲く 夢がある旅の疲れを 寄り添いながら羽根を休める 渡り鳥演歌みたいな ふたりだけれど夢を積荷に 舟を出す
瀬戸のかもめが 日暮れに啼けばきっと待ち人 くるという信じましょうか昔の唄の…あの言葉あなた あなたあれきり 音沙汰なしの一夜泊りの 旅の人瀬戸のかもめの とまり木酒場窓に 淋しい 月見草女ざかりの 身をもて余し…春いくつあなた あなた夢みて うたた寝すればほほに つめたい 通り雨瀬戸のかもめよ
岩木おろしがヨー 吹雪になれば北の津軽に 冬が来る愛を貫き 世間を捨てたふたりの行く手に 雪すだれ生きる証しの 太棹(ふとざお)叩きゃ夫婦じょんから 三味が泣く風の尺八ヨー 背中で聴いて昨日袰月(ほろづき) 今日野辺地(のへじ)悔いはないのか 故郷の町が恋しくないかと 聞くあなた過去にもどれぬ おんなの情炎(ほのお)夫婦じょんから 情け節雪に隠れたヨー ふたりの春を探し尋ねて 大間崎(おおまざき)
可愛い娘も 嫁にゆきふたりになったわ ねぇあなた久し振りです 旅の宿今夜はお酒に 酔いながら想い出ばなしを してみたい振り向きゃ苦労の この世坂乗り越えましたね 雨あらし湯の香うれしい 山の宿頑張り通した ひとだから流してあげます この背中初孫抱く日も 近いけどまだまだ若いわ わたし達瀬音聴こえる 夫婦宿ふたりでひとりの 人生をもう一度ひと花 咲かせたい
焼売(しゅうまい)つついて やけ酒あおるそんなあんたの 背中に泣けた小雨しょぼつく 天神さんのあれがふたりの 馴れ初め噺(ばな)し…浪花人情 からくり芝居みんな知ってる 曽根崎あかり新地の横丁に 店出したると酔って見栄切る 極楽トンボあてに千日・三年三月うれし涙で 暖簾をあげる…好きなお酒も 辛抱させた甲斐があったね 曽根崎あかりほら見てごらんよ みどりの松葉二人づれです こぼれる時も照る日 曇る
泣酒川…生きるこの世の 波風にお酒を頼りの 浮き沈み女ひとりの なみだの町で夢を灯して 二十年…やっと逢えたね 逢えましたあなたという名の いのち舟この川で…うしろ姿を 見送ればこころの中にも 雨がふる泣いた数だけ 折鶴おって袖を濡らした 夜いくつ…やっと見えたね 見えましたネオンの岸にも 春ひとつ泣酒川… 水よ 心が あるならば叶えてください この恋をどこへ着こうと あなたの胸にさだめ預けて 流
夢の一文字 心の傘に我慢くらべの 二十年いろいろあったわ ありました…演歌人生 振りむきながらあなたとしみじみ 深仲酒(ふかなさけ)酒は飲め飲め 飲むならば惚れた同士で さしむかい無くて七癖 浮気の虫を封じきれずに 泣いた夜いろいろあったわ ありました…あの手この手の やりくり所帯あなたに尽くした 深仲酒(ふかなさけ)人は道づれ 憂き世は情笑うふたりに 春が来るいろいろあったわ ありました…惚れて
女だてらに 両肌ぬいで叩く太鼓の 意気のよさ小倉生まれの 松五郎さんの向こう張っての 撥さばき誰が呼んだか 名付けたかその名も女 おんな無法松惚れた腫れたの 色恋沙汰は巻いた晒しの 中にある怒涛さかまく 玄海灘の波にこの身が 砕けても燃えて生きたい ひとすじにその名も女 おんな無法松こころ一途に 命を賭けて辛い修業に
大間 汐首 貴方(あんた)の面影(かげ)を映す荒ぶる 北岬 北岬恋歌か 戯(ざ)れ歌か 幻(ゆめ)歌か凍れる指で 撥打てば切れ切れひびく 三味の音が沁みる女の はぐれ節別れ形見の かんざし挿せばみれん重たい 草枕 草枕雨すだれ 小夜あらし 雪つぶてささくれ笠で 越えて来た熾火(おきび)で沸かす 燗酒も凍る女の はぐれ節竜飛 小泊 道連れなしの津軽海峡 夜明け前 夜明け前生きるのも 迷うのも 果てる
ジャンと半鐘が 鳴りだしゃポンと飛んで出たきり 鉄砲玉纏持ちでも あるまいものをしっぽつけない 野次馬さえ~ぇ え~ぇなんと なんとしょ お月さんうちの宿六 叱っておくれ遊び疲れりゃ 私の膝で子供みたいに 眠る人酒に目がない 女にゃ早い浮き世極楽 夢トンビ妬いたそばから 冷めずに妬かす粋で鯔背で いい男え~ぇ え~ぇなんと なんとしょ 辰巳町うちの宿六 返しておくれ惚れた弱みの 押し掛け女房祭り囃
この舟で もひとつ荒波を越えたなら倖せつなぐ 岸があるおしどり船唄ギッチラ ギッチラ ギッチラコあなた水先 舵とる私惚れて旅ゆく エー 情け川両親を 泣かせて捨てた故郷はあやめの花の 咲く頃かおしどり船唄ギッチラ ギッチラ ギッチラコ詫びる心を 便りの筆をせめて濡らすな エー
惚れたお前の その笑顔俺の薬や 言うあんたおだて上手の 誉め上手出来た女房や ないけれどいたわりおうて これからもついて行きます めおと道夢はまだまだ これからや俺を信じて 来いと言う心つくして 愛つくし強い味方や ないけれどいたわりおうて これからも苦労かき分け めおと道なんのかんのと 頑張り屋俺の自慢や
(セリフ)生まれてくるのも独りなら散ってゆくのもまた独りさあ この道あけて もらいましょうかあぶく銭より 天下を取ると手かぎ片手に 切る啖呵波も荒くれ 若松みなと…玄界一代 命を張った男鉄火の こころ意気雪の素肌に 緋牡丹彫って操たて帯 たて結びそんなお前に 惚れたも昔…玄界一代 片割れ月に涙こらえて わかれ酒死んでゆく時ァ 誰でもひとり夢の波間よ
あたしが芯から 惚れたひとだから信じて いるというエンヤコラ登れば 明日が見えるほんのりと ほんのりと沁みるよ今夜の 女房酒お前にゃ苦労の かけどおし俺というヤツ 甲斐性なしエンヤコラ人生 秋冬耐えたいいのかい いいのかい心で詫びるよ 女房酒あなたとふたりで いるだけで雨も嵐も 越えられるエンヤコラ 泣かせるせりふじゃないかしみじみと
肩が濡れてる 冷たかないかもっと寄りなよ 俺のそば今夜は飲もうぜ 二度惚れ酒を…誰に気がねが あるじゃなし命かさねた ふたりなら雨の屋台の 三々九度が苦労はじめの 露地ぐらし今夜は飲もうぜ 二度惚れ酒を…どこに取得の ない俺をおまえ男に してくれたついて行けたら 御の字ですとホロリ目がしら 染める奴今夜は飲もうぜ 二度惚れ酒を…おまえいりゃこそ
寒くないかと 上着を脱いで肩を気遣う 熱い指路地の屋台が 仮の宿夫婦ちぎりの さし向かい夢追い浮き草 あ~ あなたとふたりづれ涙もろくて 世渡り下手で我慢強さが 隠し味そんなあなたに 惚れぬいて交わすお酒の ほろ苦さ夢追い七坂 あ~ 今夜もふたりづれ目と目合わせる その目の中に明日という日が 書いてある幸い時には ねぇあなたせめてさせてね 後押しを夢追い浮き草 あ~ あなたとふたりづれ
忘れられない 背中のぬくみ思い出させる 母の文字赤い夕焼け 沁みる日は遠いふるさと 近くなるせめて唄おか あの唄を  桜 山吹 風船かずら秋の紅葉で 冬が来る何も心配 いらないと心配りの この手紙読めば涙が またにじむ歳を重ねて しみじみ判る人の情けと 母ごころ逢いに行きたい 帰りたいたとえ一泊二日でもせめて笑顔を 手土産にあすは山越え どこまで行こか今じゃなつかし ふるさとへ
お酒飲まなきゃ いい人なのに いい人なのに酒があんたを また変える死ぬほど泣いて 泣いて 泣いてそれでも好きなら 帰れない難儀なもんや 難儀なもんやね大阪のおんなお酒飲ませる 商売(あきない)なのに 商売なのに酒をやめてと 願かける死ぬほど寒い 寒い 寒いお百度参りの 冬の朝難儀なもんや 難儀なもんやね大阪のおんな橋の下から 鴎がとんだ 鴎がとんだあれは切ない おんな橋死ぬほど抱いて 抱いて 抱い
燃えて散るのも 花ならば冬を 耐えてる 花もある雪の重さを はねのける力を貯(た)めろ 命を磨けじっと待て きっと来る 男なら明日(あした)を 彩(いろど)る 華になれ誰も一度は 出遭えるさ運は 天下の まわりもの人が出来なきゃ 買って出ろ苦労の種は 必ず開く針をさす 向かい風 どんと来い男は根太い 華になれ意地と情けの 歯車を廻す 涙の はしり水どうせ咲くなら でかく咲け小さなことに くよくよす
ハラリ…風に抱かれハラリ…惜しむようにただ静かに散るは 紅(くれない)の華あぁ 今夜女に生まれあぁ 明日(あす)命尽きても狂おしく 艶(あで)やかにこの身を 咲かせたい燃えて 紅く燃えて 女ゆえに燃えて灰になっても 花は華散る花も華ポトリ…音も立てずポトリ…雨に濡れて色褪せて一輪 紅の花あぁ 今は綺麗なままであぁ ただその手に抱かれ狂おしく 艶やかにこの身を 咲かせたい揺れて 夜に揺れて 女ゆえに
男に生まれて 抱いた夢はひたすら追いかけ つかみとれあとには戻れぬ 人生だから苦労のあらしに 耐えてこそ汗に見合った 春がきっと来る誰にもあるのさ 夢追うつらさでっかい心で のりこえろ涙のうしろに 喜びがある胸張れ我が道 まっしぐら浮かぶ瀬もある 運がきっと来る男の道には 迷いもあるが唇かみしめ 歩くのさ情けは無用さ やるだけやって男は身を入れ 燃えてこそ花が咲くのさ 春がきっと来る
お酒呑むたび 悲しくてたまらないほど 淋しいのそんな心を ひきずりながら来ないあなたを 今夜も待つのひとり居酒屋 なみだ酒なみだ酒お前ひとりが 命だと言った言葉は 嘘かしらいいのそれでも あなたに賭けた夢を信じて だまされましょうしぐれ居酒屋 想い酒想い酒酔えば痛むの 胸の傷なによ今更 泣くなんて遠い過去(むかし)と 諦らめながら逢ってもいちど 甘えてみたいひとり居酒屋 しのび酒しのび酒
生きるに下手な この人となんの因果で 暮らすやらひと旗あげるが 口癖でそんなあんたが かわいやのう…そばにいるわよ 一生そばに岩戸(いわど)港に 日が暮れる縁がありゃこそ ふたりの旅よカワイヤノー カワイヤノー浮草ぐらし いいじゃない今日が無事なら 倖せよ苦労をかけると 眸(め)で詫びるそんなあんたが かわいやのう…夢を見ようよ 一生夢を壁の日めくり あと僅か呑むだけ呑んだら ひざまくらそんなあん
ゴクリゴクリと のど鳴らし瓶を逆さに 呑み干したそんな酔いどれ この世に一人ええよ とことん ついて行く惚れて浮世川(うきよ)の 八百八橋(はっぴゃくやばし)渡る人生 アンアアアン… おんな節キセルみたいな へそ曲がりなんであかんの ええやんか人は上から 指さすけれど腕は負けない ひとやから苦労覚悟の 八百八橋そっと見上げる アンアアアン… おんな節昼に晩にと 足りなけりゃ夢の中まで 尽くします貧
しんどい時ほど 笑ってみせる泣いたらあかんで 人生勝負今日は脇役(わき)でも 明日は主役夢の背丈は 通天閣と五分を 五分をはります浪花一番… 女伊達弱音をはいたら みじめになるといつでも自分を 叱って生きた川の中まで ネオンが灯る水の都の 道頓堀(とんぼり)育ち負けは 負けはしません浪花一番… 勇み肌幸せ欲しけりゃ きばりなはれとさとしているよな 水掛不動苦労小路の 世間の裏で愛も涙も 情けも知っ
夢を追いかけ 故郷(ふるさと)捨てた車窓(まど)に夕陽の 予讃線(よさんせん)しゃあないね しゃあないね帰れないけど しゃあないね…瀬戸の宇和島 あの人と泣いて別れた 風の中さんさ恋しや 虎落笛(もがりぶえ)女ひとりの 手酌の酒に浮かぶ遥(はる)かな 城下町しゃあないね しゃあないね呼んでみたって しゃあないね…不孝かさねた 母さんに詫びる言葉も 届かないさんさ恋しや 路地あかりしゃあないね しゃ
あなた命と ついてきて結ぶすべない 錦帯(にしきおび)忍び逢うのも 今日限り四条(しじょう)木屋町(きやまち) なみだ雨夢も濡れます 鴨川しぐれ名残り惜しさに さしかける傘は未練の 恋蛇(こいじゃ)の目(め)胸の奥まで 降りしきる明日(あす)はひとりの 巽橋(たつみばし)思い濡れます 鴨川しぐれ強く生きると 決めた夜都おどりの 艶姿(あですがた)辛さ隠した 京口紅(くちべに)を溶かす祇園の 春の雨
忘れた事など 一日もない今は返らぬ ひとだけど生みの親より 深い愛私にかけて くれた母(ひと)ごめん ごめんね たったひとつの 恩返し出来ずじまいの 紅葉坂春夏秋冬 季節は変わりしぐれ身にしむ 神無月ひとめ逢いたい こんな夜はおもかげ酒に なみだ唄ごめん ごめんね紅く燃えつつ 枯れていくおんな命火 紅葉坂他人(ひと)の心配 ばかりして静かにいつも 笑ってた ごめん ごめんね負けちゃ駄目よと 言う声
地鳴りが戸板を 叩くから浅い眠りに 夜明けも遠い待ち火を燃やして あと三月ひとりでお父(どう)の 帰り待つアイヤー無事でな 会いたいよ指折り数える 嫁っこにゃ長いのさ…酒の匂いを プンプンさせて夢でも寝床に 来ておくれ吹雪が夜道を 走る頃町で働く 男の苦労思えばひと冬 寂しさもこらえてなんとか 暮らすのさアイヤー無事でな 怪我するな布団をかぶった 嫁っこにゃ冷えるのさ…強い力で わたしを抱いてこご
鐘が鳴ります 愛染坂(あいぜんざか)で西の空から 日も暮れる天王寺さんへ お詣りしましょ手をつなぎ…幼い頃を 想いだすねぇ…お母さん石の鳥居へ 小さな歩幅久しぶりだね 親子して天王寺さんへ お詣りしましょ手を合わせ…背中が丸く なったわねねぇ…お母さん亀の池にも 秋風吹いてすぎた初盆 しのびます天王寺さんへ お詣りしましょ手を振れば…父さんきっと 見ていますねぇ…お母さん