肩に一ひら 散る花さえもなぜか愛しい 段葛(だんかずら)夕陽尾を引く 古都(みやこ)の路を行けばあなたの 面影ばかりひとり 鎌倉 春さかり小町通りの 人目を避けてしのび逢う夜の 海の宿波に漂う 小舟のようなたよりない身が なおさら辛く涙浮かべる 由比ヶ浜想い残した 静御前(しずか)の舞がわかる女に なりました噂だけでも 聞かせて欲しい両手合わせる 未練な胸に沁みる鐘の音 化粧板(けわいざか)
春は曙 花紅(くれない)に富士を彩る 艶すがた揺るぎなき世に 吹く松風は宴寿(ことほ)ぐ 琴の音かあゝ… 粛々(しゅくしゅく)と 千年の舞雄蝶雌蝶(おちょうめちょう)の 盃受けて晴れて羽ばたく 夫婦鶴(めおとづる)今日の佳(よ)き日に 七度尺度(ななたびやたび)お家繁昌の 祝歌(いわいうた)あゝ… 永久(とこしえ)に 千年の舞村は豊かに 稲穂がそよぐ浜は遍(あまね)く 海の幸神の恵みに 柏手(かし