忍び泣きして からだもやせて結ぶ帯にも 女の泪こんなわたしに したまま気まま旅に出た人 旅に 旅に旅に出た人 恨みはせぬが思いすごしか 茶碗酒ぬれた枕に 頬すりよせて呼んですがって 両手を合わせ夢になりとも 逢いたいものと泣けば雨風 泣けば 泣けば泣けば雨風 夜明けのからす女泣かせの 鐘がなる神にねがいを 新太郎さんに茶だち塩だち お百度詣りまたの逢う瀬を 命にかけて待ってこがれて 待って 待って
後を追うなと薄情がらす闇にひと声 月夜に三声すがりつかせぬ道中合羽糸も切れそな三味線抱いて泣いてまた越すおんな坂末はこうよと承知の筈が惚れた弱味のこの未練酒酔えば恋しさ悲しさつのる可愛いがられたむかしはむかしいまは涙の 流れ鳥帯も結ばず 黒髪とかず逢えぬ日数を指折るばかり神も仏もこの世になけりゃ合わしますまいこの両の手を三味も知らないおんな旅