女千人 抱いてもいいわ桜散る頃 逢う夜はわたくし一人の 貴方でしょう衣の袖を 引き寄せられて運命(さだめ)の糸を 結び合う猫の目 睨むな 朧月夜です夢が濡れます 睫毛の先に覗く手鏡 散る雫空しさ悔しさ 知りました一夜も千夜 待つ身のつらさ暦をめくる 熱い指潜(くぐ)り戸 閉めます 朧月夜です烏帽子 まぼろし 貴方の影が胸にときめく やるせなさ貴方のためには 道はない願懸(か)けなどで この恋死なぬ
人はみな 姿もかたちも違うけどひとつの太陽に 照らされる踏まれて咲いても 花は花流れて消えても 星は星つれづれの つれづれの 想いのままにあなたを あなたを あなたを愛せたら人はみな 故郷(ふるさと)偲んで父母(ちちはは)にどれほど報いて 来たのでしょうこの日をだいじに 温めて錆びつく涙は 振り捨てるつれづれの つれづれの 想いのままにあなたを あなたを あなたを愛せたら人はみな 更なる幸せ追い求
雪より白い この肌をさくらに染める 冬の宿逢えば乱れて 苦しむ恋にとけてゆくのも おんなゆえあゝおんな おんな哀しや雪の華吹雪が空に 鳴る音の恐さにふるえ ねむられず指につたわる ぬくもりもとめ強くあなたに またすがるあゝ恋は 恋は哀しや雪の華私が泣いて たのんだらあなたの命 くれますかせめて春まで 別れるまでは忍なさけに 酔わせてよあゝ咲いて 咲いて哀しや雪の華
あなたの面影 水面(みなも)に浮かべそっと両手で掬(すく)えば 涙がにじむ泣かずに待つわと 決めたのに…きっと逢える いつか逢える 信じていますせせらぎせつない 夢待ち川よあきらめなさいと 囁(ささや)くように川風(かぜ)が冷たく耳もと かすめる日暮れ震えるこの胸 抱きしめる…せめて今夜 夢で今夜 逢いたいあなた灯りが揺れます 夢待ち川よあなたにもらった 小さな指輪たったひとつの私の 心の支え思い
指折り数え 待ちわびて逢えばひと時 つらい恋離れられない あなたとは噂しぶきに 濡れないように二人流れる 迷い川あなたと暮らす 約束は見てはいけない 夢ですねいいの私は このままでだめと思えば なおさら燃える口紅(べに)が哀しい 迷い川あなたの胸に すがりつく夜にこぼれる 乱れ髪離れたくない もう二度と抱いて下さい 昨日のぶんもどこへ流れる 迷い川
通りすがりの人が 笑顔をくれるみかん畑の ひなた道ここがあなたの ふる里ねいつかおまえを つれて行く遠い約束 聞こえますおいでませ おいでませ…風もささやく 瀬戸の島沖をゆく船見てる 背の高い人どこかあなたに 似ていますたとえ離れて 暮らしても帰りたいでしょ 船のようにもしもも一度 あえたならうれしいね うれしいね…波はささらの 厨子が浜何を忘れて何を 見つけるために人は歩くの 坂道をここは心の 
真っ赤に染まれば 紅椿白く開けば 玉椿惚れた男の 盃に咲いて浮かんだ 恋の花艶も色香も つらつら椿春に添い寝の 夢ひとつ男はメジロか ヒヨドリか甘い蜜だけ 吸いに来る岡惚れ女と 笑われてぽとりぽとりと 落椿人に隠れて つらつら涙流す朧の 仕舞風呂昔の男は 年上で今は年下 好みですせめて逢う日の 装いは黒髪(かみ)に椿の 花飾り肩を抱かれて つらつら椿春に寄り添う 恋椿
寒いでしょうね ふるさとはごめんなさいね 行けないで乳房知らない わが子のために誰の祈りか 紙の鶴ゆれて流れる 思い川終着駅の 向うには灯りもあれば 愛もあるくらい宿命(さだめ)を ひきずりながら負けてしまった 弱虫のこころ励ます 思い川がんばりましょう あなたしかあなたを救う ひとはないそりゃあ死ぬのは なんでもないが生きるつらさを のりこえりゃ春が又くる 思い川
風と旅ゆく 浮雲に何処か運命が 似たふたり木の葉舟でも 私はいいのふたり一緒の 人生ならばこころを結び 歩いてゆけるあなたの杖に なりたいの空にちぎれる 浮雲よ泣けば日暮れの 雨になるあなた飲む酒 涙であれば分けて下さい 私にもこころの冬に 灯りを点すあなたの愛と 生きてゆく明日が見えない 浮雲に命ふたつを
こころを殺して さよならを言えば笑顔が はり裂ける背のびをしても 背のびをしてもあなたの船には 届かない想いがつらい 愛愁岬好きなあなたに 倖せを贈る別れの 朝なのにあきらめながら あきらめきれぬみれんな女の 抜け殻が涙と歩るく 愛愁岬ほめるあなたが 居なくては髪も化粧も 色あせるさだめがにくい さだめがにくい心の叫びも
あなたは私の故郷(ふるさと)だから頬を寄せれば 温かい命みちづれ あなたと一緒ですどこに向かえば春があるこの人と…波に揺られて えぇ 生きてゆく岸辺をきれいに飾ってくれる花が咲く日は もうすぐよ命みちづれ あなたと一緒ですめくる暦の数いくつこの人と…別れられない えぇ 離れない涙も苦労も半分づつと笑うやさしい人が好き命みちづれ あなたと一緒です抱いて下さい 放さずにこの人と…愛を繋いで えぇ どこ
沖に寄る浪 とんとろり空にゃのどかな あげ雲雀娘遍路は ひとり旅ここはどこやら 故郷(さと)恋しシャラリコ シャラリコシャンシャラリ八十八ヵ所 鈴だより親はないのか 母さんは問えばうつむく 菅の笠娘遍路は まだ二八ひと目逢いたや 母恋しシャラリコ シャラリコシャンシャラリ頬にちょっぴり なみだ汗いつか日暮れた 磯の道帰る白帆が 見えたとて娘遍路は ただひとり帰命頂礼 父恋しシャラリコ シャラリコシ
みだれてしまえば すむことでしたそれが出来ずに 別れてきたの堅く結んだ おんな帯嵯峨野さやさや竹の葉ずれを 聞きながら恋の煩悩(ぼんのう) 捨てにゆくどうすりゃいいのと 野仏さんに両手合わせりゃ こぼれる椿あなた恋しい ほつれ髪嵯峨野しとしと水の音にも 泣かされてひとり未練の まよい径(みち)書いてはいけない あなたの名前書いてまた消す 想い出草よなみだぼかしの 裾が舞う嵯峨野ほろほろよわい女を 
この目に見えない 運命の嵐今日もふたりを もてあそぶもしもあなたが 死ぬのならそうよ私も 生きてないねぇ あなた命をひとつに かさねたい負けたらだめだと 心を叱る別れられない この人よ肩を並べて 酔う酒の耳に聞こえる 汽車の笛ねぇ あなた涙にうかべる 故郷よどこまで流れる 運命の川をネオン灯りが 目にしみるどこへ着こうと 浮草の愛を明日へ つれてゆくねぇ あなたこの手を放して 暮らせない
湯舟に身体を 沈めてみてもこころの寒さを消してはくれぬ窓のせゝらぎ 聴かせる川に流したくない 恋ひとつみちのくに……あゝ別れられない 旅の宿私の命が 愛した人の背中に縋って泣いてる夜よひとり身じゃない あなたを駅にそっと返して 終わるのね山里の……あゝ雨に隠れる 旅の宿小さく揺れてる 椿の花も咲いては枝から落ちてく花よ胸のぬくもり わけあいながらもっと逢いたい 抱かれたいみちのくに……あゝ朝を呼べ
恋なら命も 惜しくないこの世のさだめが 恐いだけあなた あなたあなた 捨てたりしないでよたとえ明日が 見えなくたって行きます放さず ついて行くおんなと言う名の 浮きぐさは男の情(こころ)に 根をおろすあなた あなたあなた 泣いたら許してよ夢をささえに 艶歌のようにわたしは他人と 生きて来た死ぬまで一緒に 暮らしたい小雨の裏町 仮りの宿あなた あなたあなた ひとりにしないでよどうせこの恋 苦労の川を
あなたの小指の 先までも私のものに したいのに…愛していても どうにもならぬ遅い出会いが 憎らしい憎らしい揺れる吐息の 霧の川うなじにこぼれる 後れ毛になおさらつのる 淋しさよ…尽くしてみても どうにもならぬいっそあなたを 捨てましょか捨てましょか迷う女の 霧の川時々逢えれば それでいい何度も胸に 言い聞かす…悔んでみても どうにもならぬ夢の続きが 欲しいのに欲しいのに明日(あす)が見えない 霧の
風がなくても 女はゆれるまして涙の 流れ川恋に破れた おしろい舟の夢をつなげる 止まり木は酒という名の 船着場笹の小舟に 蝶々の恋を乗せて流れた 三十路川浮いた浮いたの 夢からさめりゃあなたなしには 生きられぬ悔みばかりが 肌を刺す廻りつづける 運命(さだめ)の水車(すいしゃ)過去が凍てつく 酒場川夢を失くした おしろい舟の折れた身棹(みざお)に 止まるのは過去という名の 赤とんぼ
空(むな)しさよ 独(ひと)りあなたの嘘(うそ)を数(かぞ)えて 更ける夜(よ)の怨(うら)みはいつしか 恋しさに負けてくずれる わが影よまぼろしを 胸にだきしめいまも死ぬほど 好きですと唇寄せても 盃の酒は答えず ただ苦(にが)いただ苦(にが)い紫陽花(あじさい)の 心変りを花だからこそ 許せてもゆるせぬあなたの 移り気を責(せ)める小夜着(さよぎ)の 帯が泣くしがらみよ 未練心の川をせき止め 
抱かれて泣いた…別れて泣いた…涙は神様の 贈り物ですかあなたにも わたしにも幸せ結ぶ 人の世の愛に約束は 無いのでしょうか賢い日々に…取り残された…わたしの産声(うぶごえ)は 誰のものですか叫んでも 遠い人いのちの糸が 切れてまで愛は運命を 変えられますか恋文書いた…毎日書いた…優しい思い出は いつも来るけれど出来るなら もう一度あなたの胸に 戻りたい愛に永遠は あるのでしょうか
こぬか雨ふる 想い出まちは心も濡れます 淋しさに広いこの世であなたしか ない私嘘じゃないのね この恋は窓に聞こえる 舟音がつらい すみだ川白い翼を 夕陽に染めて水面をギリギリ 翔ぶカモメ今の私をみるようで 悲しいわ指をかむたび 泣けてくるあなた一人に 身を焦がす夜の すみだ川灯りかぞえて お酒に酔えば面影ふりむく さくら橋あなた今ごろ何処ですか 逢いたいわ遅いでしょうか この恋は夢がゆられて 流れ
あんたさえ 良けりゃわたしはいつも しあわせよそれが口癖 無口な母はやさしい笑顔の 衣の中にすっぽり包んで 唄ってくれたネンネコしゃっしゃりまーせ寝た子の 可愛いさ…あんたさえ 咲けばわたしはいつも 春ですよ母の気強い その一言がどんなに人生 沈んでいても歩く勇気を 与えてくれたどうすれば いいのあなたのいない ふる里の母は夜空の あの星あたり不幸な娘の ざんげの歌をきいて笑って くれるでしょうか
はでな暮しは 出来ないけれどついて来いよと 振りむきながらいきなり私の 手を握り雨の屋台に 駆け出すあんた惚れた 惚れたそんなあんたに 惚れました俺の生きざま 下手くそだけどどこかお前も にているなんて私をみつめる 目のなかにきらり光った あんたの涙惚れた 惚れたそんなあんたに 惚れましたひとつグラスに お酒を注いで夫婦ちぎりの まねごとだけど私に半分 のめと云うバカよバカバカ 泣けるじゃないの惚
命もあげた 女です何が私に 残ります今はさいごに ただひとつあげる言葉の さようなら女が女を捨てましたお酒をくださいお酒を お酒を鬼にも蛇(じゃ)にも なりきって生まれかわろう かわりたい憎いあなたを 撲(ぶつ)よりはひとり手酌の ひとりごと女が女を捨てましたお酒をくださいお酒を お酒をあなたの胸に 誰かいるどうせ私は 過去のひと風にさみしく さりげなく夜のちまたに 花が散る女が女を捨てましたお酒
にわか雨 傘借りに駆けこむ家の 軒先で思わず聞いたふる里の 手毬唄流れなし 流されなしてこの川の 流れに沿うて男のいのちを 吸いとりながら女はつよい 母になるおてんばが 過ぎた娘(こ)を土蔵の中に 押しこんで文(ふみ)読む癖を つけさせた 母ごころ逆らうな 逆ろうちゃだめこの川は 女のさだめさだめをしっかり 受けとめながら女は美(うつ)しゅ なるのよし山を越え 谷を抜け母子(ははこ)に通う 血の流
美味しいお酒を 飲むときは小さく見えます 盃が私もあなたに 抱きよせられておいしそうねと 言われたらちょこんとその手にちょこんとその手に 乗りますわ惚れさせ上手な ひとなのに諦めさせるの 下手なひとこぼしたお酒を 拭くふりをしてあっとこっちを つねる手をこりゃまた上手にこりゃまた上手に 握るひと好かれるているのを 知らないで悩んだ昔が ありました差された盃 こころの小径口紅(べに)は拭かずに 返せ
雨が結んだ 恋の糸雨のふる夜は しくしく痛む恋々虫々 なみだ虫傘たたむ 音にだまされ襟かき寄せりゃまたも空似の 人ばかりいまも独りと 聞いた夜は私(うち)も独りと 聞かせてみたい恋々虫々 恋の虫夏痩せと 嘘をついてはほろりと涙ふられましたと 言えもせず外は今夜も 雨なのかくわえ煙草が しめって歪む恋々虫々 みれん虫貸す膝を 持っていながら借り手がなくてひとり写真を 抱いて泣く
赤い小さな 下げ鞄長い黒髪 三つ編みの昔を知るひと いまはなく幼ななじみの 錦帯橋(きんたいきょう)を風と渡れば 山かげにおもかげ色の 灯(あかり)がうるむ桜並木の ぼんぼりも白い河原の 石ころもいまもし言葉を 話せたら噂するでしょ 小さな恋の花が蕾で 散った日の五つの橋の 物語り燃えるかがり火 赫々(あかあか)と水の面(おもて)に 散る火の粉想い出ゆさぶる 鵜飼船あれはいくつの 夏だったやら遠く
あなたしか 入れないのよ隙間だらけの 胸なのに月を待ってりゃ 雨がふる梅を待ってりゃ 鹿がなくどうせ人生 花合わせ要らないカード 捨ててくことが浮かれ女ですか なぜですか思い出を 胸から出してそっと磨くの ため息で愛は余って いませんか少し余分は ないですかほんの欠けらで いいのよと寝みだれ枕 裏返しつつあなたを呼ぶの まぼろしのさよならに さよならしたの夢で毎晩 逢ってます側にいたのは 誰ですか
あなたしのべば お酒がなぜか頬にこぼれて 涙に変わる雨にけむった 宗衛門町でくるり 背中を むけた人泣いたらあかん 泣いたらあかん夜の大阪 みれん花何にもあなたは 悪くはないの忘れられない 私が悪い噂ネオンが 難波にともりゃ女ごころが またゆれる呼んだらあかん 呼んだらあかん夜の大阪 みれん花肩を抱きよせ 聞かせてくれた夢をあなたは 消さずにいてね情け灯した 道頓堀に流す名残りの恋化粧泣いたらあか