命散らせて – 梅沢富美男

血の色よりも なおまだ紅(あか)い
罪の香りの 寒椿
火より激しく 雪より白く
愛し合っても 何故(なぜ)許されぬ
北上川の風よ吹け吹け、雪よ降れ降れ
命、いのち散らせて……恋よ咲け

よろけて倒れ 抱きかかえられ
二人寄り添う 雪荒野(こうや)
笑顔浮かべて 手に手をとって
明日は夫婦(めおと)さ あの世とやらで
北上川の風よ吹け吹け、雪よ降れ降れ
命、いのち散らせて……恋よ咲け

契(ちぎ)りの酒か 末期(まつご)の水か
命からめて 口うつし
朱(あか)いしごきで 結(むす)んだ身体(からだ)
紅(あか)い絆で 結んだ心
北上川の風よ吹け吹け、雪よ降れ降れ
命、いのち散らせて……恋よ咲け