佐野岬 – 柴田聡子

3万借りたら5万返すよ
くっついてくるつむじの匂い
金なんかなくても俺なんかいなくても
なんでもかんでも立派にやってる
あんたにわたしの気持ちがわかれば
返事のひとつも来るでしょ年賀状
お金があってもあんたがいなくても
こうして書いてる毎年やってる

やっぱり来ないや7日に来ないや
たましいこぼれて流れる駐車場
落ち着け今夜はまだ6日だ
今まで一度も裏切りは無いだろ
紙切れひとつで金魚をすくって
も一度すくって土に返す時
ヨーグルトのスプーンを立てて
ペンで名前を書いて拝んでた
レジェンド レジェンド レジェンド
レジェンド レジェンド レジェンド

男ばっかりの夏のお楽しみ
いつも曇りで断崖絶壁
白黒してるきびしい横顔
「人生は長い」聞き流せない
食えよ喰らえよ若いんだから
ここから絶対入ってくんなよ
独り占めしたけっこういい部屋
ノックひとつで飛んでくうずら
レジェンド レジェンド レジェンド
レジェンド レジェンド レジェンド

馬鹿と火傷に薬は塗らない
お前の付き添い
ヨーロッパくんだり
河を映して崩れた瞳を
抱きしめた時だけ本当だったな
父親の手が悪ふざけをして
死んだ息子の好物を配る
ひとりひとつの固い固い桃
知らず知らずのタフなメッセージ
レジェンド レジェンド レジェンド
レジェンド レジェンド レジェンド

僕の愛情がひとまわりして
そこらじゅうが喜びはじめて
喜びすぎてついやってしまった
それでもうれしい誕生日が来る!
レジェンド レジェンド レジェンド レジェンド