後ろ姿 – 林部智史

この街にまた 戻る日が来て
ざわめく胸を撫で下ろした
消えかけていた 記憶の中で
忘れられない君の姿

振り返らない その顔は
どんな明日を見ていたの?

初めて君と会った景色は
今でも胸に色づく
立ち止まるたび思い浮かぶよ
最後の後ろ姿

今もまだある この公園で
「じゃあね」と言って去って行った
初めて送る 君の姿は
とても寂しい背中だった

君だけじゃなく 自分にも
向き合うことを避けてきたんだ

季節はめぐり 別れの季節
違う背中を見送る
あの日の君を 思い浮かべて
霞む姿を重ねる

いつも改札で見送ってくれた
僕の背中は幸せだっただろう

初めて君と 会った景色は
今でも胸に色づく
立ち止まるたび 思い浮かぶよ
最後の後ろ姿

季節はめぐり また春が来て
君に落ちゆく 桜に
冬になったら 雪になりたい
最後の君に触れたい

君の笑顔を 思い出しても
後ろを向いて歩き出す
立ち止まるたび思い浮かぶよ
最後の後ろ姿

この街でまた 巡り会いたい
後ろ姿でいいから