無用ノ介 — 早川義夫

明日のねぐらは誰が知ろ
追われ追われて幾千里
この世の罪を背にのせて
今日もさびしく去って行く
すがる娘をふり払い
罪人なのだがまんせと
強い言葉を浴びせども
心の内には涙雨
どうかたっしゃで暮せよと
祈って静かに去って行く
娘の声を背に受けて
見せてはならぬこの涙
親の情をふりすてて
恋いしい人もあとにおき
世間の風の冷たさを
くやしと思ったこともある
俺は無宿の渡りもの
どこにねぐらがあるものか
人の情をしたいつつ
明日はいずこの町にやら