エピローグ – 斉藤壮馬

ねえ 気づいてる?
ふたりは 共にこの身朽ちかけ
エンドロール後の闇を
前向きに進みはじめてる

ねえ それはそうと
次会えるなら どんなかたちでだろうな
心配 ないよ きっと
すこし永めに眠るだけさ

最果てまで歩いていたら
きみがさみしそうに笑った
しめやかに 雨が肌を濡らしたんだ
幕が下りた芝居ならば
そろそろ行かなきゃね
それじゃ、ばいばい
かな?

ねえ そろそろかなあ
なにして遊ぶ? 答えずに佇んでる
きみは なぜか どこか
ここにいないような眼をしている

ねえ 白昼夢の中
じゃれあったね 氷の上 裸足で
フリッカー、体温、じっと
唇よ まだ離れないで

最果てまで歩いていたら
きみがうれしそうに笑った
なんでかな ふいにときが 止まったんだ
風が吹いてまたたいたら
きみはもう気配だけ
それじゃ、ばいばい?
やだ

さあ 黄昏のファンファーレだ
この悲喜劇こそカーニバル 舞いあって
薄紅にけぶるかな
エピローグのその先へ
光が 花になっていく

最果てまで歩いていたら
影がまぶしそうに笑った
しめやかに 雨が肌を包み込んでいく
幕が下りた芝居ならば
新しいプロローグへ
それじゃ、また
会おう
会おうよ