昔は海峡 結んでいたわ連絡船が 通(かよ)っていた逢いたくて 逢いたくて ただ逢えなくて 逢えなくて ただひと目一秒 逢いたくて声を限りに 叫んでも風が 邪魔をするここは道南 あぁ… 松前半島 過ぎ行く季節が あなたの愛を奪っていった あなたの手を待ち侘びて 待ち侘びて ただ待ち続け 待ち続け ただ石になるほど 待ち侘びて夢の続きを 信じても波が 遠ざける秋の終わりの あぁ… 松前半島 聞きたくて 聞
白い流氷 空の青春の絵筆か 絵葉書か風まだ冷たく 指先をこすれば淋しい 一人の旅路白い流氷 故郷(ふるさと)はるか明日(あす)はどこまで 流れゆく 白い流氷 海の青今はハマナス 立ち枯れて忘れたつもりの 初恋が羅臼の沖へと 浮かんで消える白い流氷 海原はるか明日はどの町 流れつく 岬の灯台 誰を待ち佇む沖行く 船さえ見えず白い流氷 宛てなくはるか明日を信じて 流れゆく
雪しんしんと 海に落ち夢ははらはらと 散りゆくいま悲しみが あふれだすあー 冬の朝 港にただひとり別れがくるのは わかっていたけどあまりにも突然の あなたの旅支度行かないで 行かないであなたのほかには 誰も愛せない 波くりかえす 想い出を胸さみしさに 凍えるもう あなたには とどかないあー 目の中を かもめが啼いて飛ぶわたしのすべてを 涙といっしょにこの海に流したら 生まれかわれますかあかあかと 燃
やっと見つけた 倖せはまわり道した 贈り物二人で出かけた 北の町遅い桜が 嬉しくて…ずっとこれからは ゆっくり咲いて生きてゆきます 春ふたつ ソメイヨシノが 降る中でそっと咲いてた 白い桜(はな)桜の名前は 「雨宿(あまやどり)」まるで小さな 傘のよで雨が降る夜は この桜(き)のように二人さします 傘ひとつ 白い桜の その下で記念写真を 撮りました生まれて初めて 手を組んで照れるあなたは 恐い顔白い花
寒い夜汽車で 膝(ひざ)をたてながら書いたあなたの この手紙文字のみだれは 線路の軋(きし)み愛の迷いじゃ ないですかよめばその先 気になるの 君のしあわせ 考えてみたいあなた何故なの 教えてよ白い便箋(びんせん) 折り目のなかは海の匂いが するだけでいまのわたしを 泣かせるの 北の旅路の 淋しさにゆられ終着駅まで ゆくというあなたお願い 帰って来てよ窓にわたしの まぼろしが見えたら辛(つら)さを わ
凍りつくよな 根室の沖へあんた夜明けにゃ 船をだす男度胸の 門出じゃないかグッと飲みほせ お立ち酒ハァ…エンヤラショ エンヤコラショ纜(ともづな)ほどきゃしぶき華咲く 北海めおと節 ヤン衆かもめと 所帯をもてた果報者(もん)だよ このあたし無事で帰れと 東風(やませ)の浜で昇る朝日を 伏しおがむハァ…エンヤラショ エンヤコラショ網引く腕に 惚れて惚れぬく 北海めおと節 三月(みつき)過ぎても 戻らん時
夏の終わり ポストに届いたあなたからの 手紙青いサヨナラの 文字がやけに鮮やかで後は何も 見えなかった愛はコバルトブルー 哀しみの色よ愛が バラ色だなんて幸せな誰かの 錯覚ねこんなにも 泣きたくてつらいのに今日の青空はなんて…綺麗 秋の終わり 偶然見かけた腕を組んだ 二人きっと始めから そうねうまく騙(だま)されて私ほんと 馬鹿なピエロ愛はコバルトブルー 哀しみの色よ愛が 永遠だなんて私だけ信じた 
上野発の夜行列車 おりた時から青森駅は雪の中北へ帰る人の群れは 誰も無口で海鳴りだけをきいている私もひとり 連絡船に乗りこごえそうな鴎見つめ泣いていましたああ 津軽海峡冬景色 ごらんあれが竜飛(たっぴ)岬 北のはずれと見知らぬ人が指をさす息でくもる窓のガラス ふいてみたけどはるかにかすみ見えるだけさよならあなた 私は帰ります風の音が胸をゆする泣けとばかりにああ 津軽海峡冬景色 さよならあなた 私は帰り
季節はずれの どか雪降ってふるさと十勝は 春まだ遠い慣れた北国暮らしでも重たい雪に腰を痛めて いなかろか遠い噂に 心が騒ぐ 昨夜(ゆうべ)届いた 小さな包み短い手紙と スズランの花弱い体の姉さんは元気でいてか丸い笑顔は そのままか文字の細さに 涙がポロリ 山の根雪が ほつれて溶けりゃふるさと十勝に 瀬音が戻るべそをかいてた姪っ娘達(めいっこ)も春風吹けば赤い揃いの ランドセル明日は帰ろう 愛する町へ
花は咲いたら 散る運命(さだめ)恋も咲いたら やがて散る一億二千万の 合縁奇縁やっと出逢えた あなたと私嫌いで別れた わけじゃないきっときっと 忘れないでね約束してねさようなら さようなら一年たったら逢いましょう 花の散りよは 風まかせ恋の散りよは 情次第一億二千万の 小指の糸も時にうらはら 絡んで切れる明日(あした)は遠くに 離れてもずっとずっと 待っていてよね約束してねさようなら さようなら一年
ぽろり ぽろり 泣きたい夜は遠いふるさと ひとり想う好きで別れた あの人想うヒュル ヒュル ドンドンとヒュル ヒュル 川花火今も聞こえる 呼ぶ声が幸せだろか あの人は十勝の あの町で 秋が 来れば 聞こえてくるよ母とはしゃいだ 祭囃子無理にねだった 夜店の指輪ヒュル ヒュル トコトンとヒュル ヒュル 笛太鼓出せずじまいの 絵葉書とセーターひとつ 送ろうか痩せては いなかろか ヒュル ヒュル ヒュルヒュ
古い酒屋の 角を曲がった袋小路の 突き当たり窓に飾った てるてる坊主淋しく揺れてる お店だよおまえに 似てるよね アタシ…中野 駅裏 「雨やどり」青いランプが 灯る店 肩にそぼ降る 雨の粒より店はあるのに 見えるのに歩き疲れた 体と心淋しさ預ける 場所がない話も 下手だから アタシ…中野 駅裏 「雨やどり」一人たたずむ 夜の道 店の奥から ちょっと聞こえる途切れ途切れの 話し声昔懐かし ふるさと訛り想い出
あなたを失くして 心も失くしたヒュルル ヒュルル 風巻(かぜ)が哭(な)く雪のようね 幸せは 溶けて消える冬に凍えた この胸に春は来ないけどあなた あなた お願い花を下さい…せめて夢で一輪 氷雪挽歌 命も涙も 氷に埋(うず)めてここでそっと 眠ります二度と他人(ひと)の 幸せの 邪魔はしない今度生まれて 来る時は雪の華になりあなた あなた 一人の側で咲きたい…寒い北の最果て 氷雪挽歌 どうか教えて 許
あの人を 捨ててまで追いかけた 夢なのに涙こぼしに 逃げてきた切符一枚 ふるさとへ逢いたいよ…あの人に恋しいよ…あの人がカバンひとつで たたずめば十勝平野は 春の中 探してた 幸せはすぐ側に あったのに遠く離れて 気がついた今も好きだと 気がついた戻りたい…もう一度あの胸に…もう一度涙ぬぐって 見上げれば十勝平野は 星の中 帰ろうか…東京へ出直そう…東京でカバン抱えて 振り向けば十勝平野は 風の中
私にそっと呼びかけるあなたの夢で 目が覚めましたほんとにあなたが 来たのかと裸足で外へ 飛び出せば闇に浮んだ ホ ホ ホタル…あれは あれは あなたでしょうかあなたでしょうか 私を知っているように蛍がひとつ 小指の先に愛しいあなたが いるようで弱虫なみだ こぼれますきっと届かぬ ホ ホ ホタル…夢の 夢の 続きでしょうか続きでしょうか 別れの時を 惜しむよに灯りをともし 舞う蛍火よどんなに遠くに 離れ
駅へ急ぐ 人の波小雨ににじむ ネオンきっとここに あなたは来ないバカねバカねバカね 私バカね宿なしすずめ…愛された ことなんて初めから なかった佇む雨の 交差点かざす傘も 人もない 星も消えた この街で初めて 優しくされて夢を見たの おんなの夢を泣いて泣いて泣いて 涙枯れて宿なしすずめ…いつだって 幸せはあの女(ひと)の となりねタクシー(くるま)もいない 雨の道帰る部屋も 胸もない バカねバカねバカ
ひでちゃん 起きて 雪だよ障子を開ければ 冬化粧生まれ故郷で 見慣れた雪もいつもとどこか 違ってるここで寄り添い もう二年…大阪暮らしも いいものね ひでちゃん ちょっと 出ようかめったに降らない 雪だものあべの筋からチンチン電車に乗れば万代池が きれいだよ白い梢に 雪の花…寄り道するのも いいものね ひでちゃん 息が 白いよ体を寄せ合う 渡り橋傘にシンシン 冷たい雪も芯まで温い 二人なら「うちはホン
遠ざかる 後ろ姿冬枯れの 白い道雪に埋もれた すずめのように私はひとり…これきりですか あなたに逢うのはこれきりですか 優しいくちづけもコートの襟にさよならが 降り積もる あの人が 帰る場所はあたたかな 陽だまりね冬にふるえる すずめはどこへ帰ればいいの…これきりですか あなたを待つのはこれきりですか あの日の約束も舗道に落ちた合鍵が 泣いてます ここれきりですか あなたに逢うのはこれきりですか 愛し
私が小さな 川ならばあなたは遥かな 群青(あお)い海そばで一緒に いたいから募る想いは 蝶になる千年を…あぁ…抱きしめてあなたへ流れる 恋慕(こころ)川 女の弱さは 捨てました女の涙も 捨てましたきっと必ず 逢えるからそうよ何にも 恐くないこの川を…あぁ…迷わずに信じて流れる 恋慕川 春には優しい 桜(はな)になり冬には静かな 雪になるいくつ季節が 変わっても燃える想いは 変わらないあなただけ…あぁ…
海鳴りが 聞こえますひとりの港…山の雀が 住む場所(とこ)なんてどこにも無かったあなたと見てた 灯台のあかりが今日も 揺れてるすずめは雀 仕方ないのに涙が溢れて 止まらない 口紅は 落としましょうひとりの港…だって綺麗に お化粧したら逢いたくなるから嫌いになると 決めたのに決めたらもっと 恋しいすずめは雀 忘れたいのに泣きたくなるほど 今も好き あなたに編んだ マフラーは夜明けの海に 捨てますすずめは