ブーゲンビリアが咲く頃に – 平義隆

あなたに手を引かれ 歩いたフクギ並木と
あの海の碧さが 今も胸で煌めく

失ってはじめて その大きさに気づくの
頼りない私を どこで笑っていますか?

病室の窓からいつも見てた
あの花が好きだったね
『今年はもう見れないかもしれない』と
一度だけ流した涙 離れないの

ブーゲンビリアが咲く頃に あなた思い出します
鮮やかに咲き誇る 笑顔でもう一度
笑ってくれたら どんな悲しみも癒えるのに

叱られた夜には 強く抱きしめてくれた
あたたかい手のひら 今もずっと恋しい

あなたが父とめぐり逢ったように
私が選んだ人に
たとえ一目だけでも会わせたかった
もう叶うことない願いだとしても

違う苗字になる私を 見守っていてください
あなたが育ててくれた 小さな蕾を
私なりにいつの日か 咲かせてみせるから

ブーゲンビリアが咲く頃に あなた思い出します
鮮やかに咲き誇る 笑顔でもう一度
笑って欲しいの

いくつか季節が過ぎたなら もっと強くなるから
あなたのように私も 大きな笑顔で
大切な人のことを 包む人になりたい