シトシトポツリと雨がぼんぼり小路を濡らすねえ疲れたでしょ傘もないのなら 寄り道していこうよ きかせて胸に秘めたたとえば夢それとも恋飲みほせば一つ二つ三つ 窓を伝うしずく酔ってもいいよ 酔っぱらっていいよ今夜はこのまま ああ雨宿り いつしか灯りの花がぼんぼり小路に咲いた歌はなくていい 雨音をきいてこうしていればいい 季節はめぐりめぐる春が来れば夏が過ぎる秋は風冬は涙そして春が またほほ笑む酔ってもいいよ 酔っぱらってい
枝垂(しだ)れ桜の はじらいをのぞく篝火(かがりび) 円山月夜(まるやまづきよ)待てど暮らせど 逢えない恋人(ひと)に焦(じ)れるおんなの 花乳房まるで人形… 恋人形どうか逢わせて 京の春 名残り螢(ほたる)の こぼれ火が闇に糸ひく 曼陀羅(まんだら)川よしのび逢わなきゃ いけない背中(せな)にすがるおんなの 細いゆびまるで人形… 恋人形風になりたい 京の夏 茜(あかね)くれない 金色(こがね)べにぬ
みれん糸ひく 接吻(くちづけ)に決めた別れが ぐずりますこんなにつらい… 恋ならいっそ逢わなきゃ よかったと沸(な)いてすがれば 泪(なみだ)うらはらあゝ乱れさみだれ さみだれ川へ もしもわたしが 望むなら嘘をつづけて くれますか死ぬよりさむい… からだをどうか夜通し 抱きしめてそしてひとつに とけてとかしてあゝ溺(おぼ)れさみだれ さみだれ川へ 打(ぶ)ってください おもいきりひとりよがりの わがま
若狭蘇洞門(わかさそとも)のサー 潮恋鳥(しおこいどり)の啼歌(うた)が身に沁むヨー 日の暮れはあなた恋しと 乳房(むね)が哭(な)くあの日恋しと 傷が哭くあゝ…逢いたいよ頬を涙が 走ります 走ります 海風(かぜ)の断崖(きりぎし)サー 吹雪に堪えて香りほほえむヨー 花水仙どこかおまえに 似てるよとそっと肩さき 抱いたひとあゝ…せつないよせめて夢でも 逢いにきて 逢いにきて 若狭小浜のサー 雪々々に吐
あなただけあなただけ もうあなただけついて行かせて 次の世までもおんなに生まれた しあわせをどうぞ最初(いち)から おしえてね恋は 恋は炎(ひ)の川 燃えたつままにいつまでもどこまでも あなた一途です 迷わない迷わない もう迷わないやっと出逢えた 運命の人ちょっぴり背中が 淋しくて放っておけない ひとだから恋は 恋は炎(ひ)の川 追風(おいかぜ)うけていつまでもどこまでも あなた一途です 戻れない戻れ
さようなら さようなら 許してあなた好きよ死ぬほど 大好きだから霧にかくれて しのび逢う愛のくらしが 苦しくて明日 明日明日という名の 出船に乗るのさようなら あなた港町 とめないで とめないで 決めたのわたしきっと倖せ つかんであなた髪の芯まで しみついた弱いおんなは これっきり明日 明日明日という名の 出船に乗るのとめないで あなた港町 泣かないわ 泣かないわ 涙はナシねどうか笑って 送ってあなた
川面に流れる 花筏 咲いて悲しい 一年草あなた私が 見えますか 見えますかくちびるかみしめ 立ち尽くす逢える逢えない 迷い橋 路地から聞こえる 風鈴の音が涙を また誘う弥生 五月雨 蝉しぐれ 蝉しぐれあれから暦も ひとまわりひとり淋しい
最後の最後の 旅だからいちばん綺麗で いたいから着物にしました 想い出の秋草模様の 撫子(なでしこ)に雨が降ります… 花しぐれ それでもあなたが 好きだから出逢えてよかった 悔やまないお酒に酔っても いいですか死ぬほど涕(な)いても いいですか外はなごりの…花しぐれ そんなに優しく 抱かないで揺れてる決心(こころ)が くずれそう最後のわがまま いいですかあなたが愛した 黒髪を切ってください…おわかれに外はなごりの…花しぐれ
逢いたかったと 抱きよせられてうれし涙に めざめた夜明け正夢(まさゆめ)に あゝなりますように両掌(りょうて)合わせりゃ 梅一輪紅もうれしい 紅もうれしい あゝ春仕度 ひどい仕打ちと 恨んだけれど待っていたのね 心の裏であのひとが あゝ戻ってきたらどんな貌(かお)して 迎えようひとりはしゃぎの ひとりはしゃぎの あゝ春仕度 耐えてほゝえむ 軒端(のきば)の梅に早く来い来い 夢鶯(うぐいす)よあのひとの
街を離れて この海へつらいときには ここに来るのあなたが欲しいと 甘えたくてもいつも冷たく 知らんぷり寄せては返る 波間に たたずみ遙(はる)かなる想いに 焦(こ)がれている 揺れて揺れて 日本海逢いたいそして眠りたい涙で揺れて 日本海忘れたい でも逢いたいの 優しい海に 抱かれて潮騒(しおざい)の浜 歩いているあなたは愛する 家路に向かい私一人で 空仰ぐ漁り火映(は)える 思い出の 街にはあの頃の想
何も変わらぬ 若狭の海は瞬きもせず 仰ぎ見る空にほのかな潮の香りただよう風よ伝えてあの人に碧(あお)く深い海よ 涙に溺(おぼ)れぬよう優しく抱きしめて この愛失わぬようわたしの声は届くでしょうか寄せる波 時を止めて 忘れないよと 絡める吐息覚えてますか 蘇洞門(そとも)の海をあの日の契り 胸に灯すの遠く漁り火 揺れている碧(あお)く深い海よ 涙に溺(おぼ)れぬよう優しく抱きしめて この愛失わぬよう人
優しい黄昏 いつしか しずかな雨になる濡れて光る東京が 私は大好き ピアスを選んで 揺らして 迷っているうちにやがて夜の指先がともす 街灯り 倖せはかくれんぼ 最後は一人で日が暮れる思い出が通せんぼ いい事ばかりがよみがえる女って哀しいね 東京雨ん中 三十五階の窓から 都会を見渡せばふいに海へ行きたくて 目を閉じてみたの 戻らない帰れない いまさらアイツのとこなんかかすむような摩天楼 とっくに明日になった
深づめ小指を かみながら淋しさあやして のんでますあなたのいた春 いない秋人恋しぐれに ほろほろと咲いて儚ない…咲いて儚ない… 酔芙蓉(すいふよう) 誰にもいえない 恋でした泣きぐせおぼえた 恋でした悔やみはしません 悔やまないあふれる吐息に はらはらと濡れてせつない…濡れてせつない… 酔芙蓉 ぽつんとお酒に 抱かれてる理由(わけ)などおねがい きかないであなたのいた夜 いない夜おもいでグラスに ゆら
海岸伝いの 岩肌を波がからんで かけ登るまして山背の吹くたそがれは心も細る きりきりと あなた あなた そばに来て寒がる肌を 抱きにきて辛い私の 身がわりに鳴いてふるえる 北鴎 焦がれる思いを 断ち切れと風が心に 突き刺さる奇麗ごとでは 愛せはしない判っています この私 あなた あなた
波の衣を かき分けて船は港を 後にする残る私は かごの鳥飛び立つカモメが 憎らしい 恋はうたかた 海峡花火からむ はじける 涙がおちる咲いて 舞い散る 海峡花火あなた恋しと 胸が泣く もしもこのまま 逢わなけりゃ誰にすがれば いいのです追って行こうか 見送ろかあの日に戻れる
新妻(にいづま)きどりで あ・な・たと呼べばちょっと照れてる よこがおが好き北向きの あゝ三畳一間(ひとま)いいのあなたと 一緒ならいつか咲きます 咲かせましょ倖せ 夢桜 ないない尽(づ)くしと あやまらないでそれを承知で 惚れたんだもの気にしない あゝなんとかなるわ傍(そば)にあなたが いるかぎりきっと咲きます 咲かせましょ倖せ 夢桜 泥濘(ぬかるみ)つづきの 明け暮れだってこころより添う 温もりあ