まぶたとじれば 葦雀の童歌も懐かし 筑後川幼馴染みよ わがふるさとよ清き流れは あの日のままか……あの日のままか 夕焼けこやけで 追いかけた笹舟沈んで 日が暮れた春はせせらぎ 花筏(はないかだ)夏は夜祭り 夢ほたる幼ごころを つつんでしみた川風のにおいも あの日のままか……あの日のままか 久留米絣の 機を織る母にかさなる 筑後川今もこの胸 やさしく洗う清き流れよ
君の知らない 異国の街で君を想えば 泣けてくるおれなど忘れて しあわせつかめとチャイナの旅路を 行くおれさ上海 蘇州と 汽車に乗り太湖のほとり 無錫の街へ 船にゆられて 運河を行けばばかな別れが くやしいよあんなに愛した あんなにもえてたいのちを賭けたら できたのに涙の横顔 ちらついて歴史の街も ぼやけて見える むかしながらの
ここが大連の街 とてもきれいだね駅前広場さえ こころときめくアカシアの道を歩けばなぜかしら 時がとまるよ君のこと 思うたびこの胸が ただ痛むよひとり旅 別れ旅 あきらめの旅なのに君が恋しい 有軌電車に乗って 街をひとまわり若者たちはみな とてもおしゃれさ星海(シンハイ)の 白い渚よ老虎灘(ラオフータン) 海の青さよ君は今 どこにいて何をしてすごすのだろう港まで行くバスがたそがれに消えて行く星も泣いてる この海のはるかかなたに
人情ひらひら 紙よりうすい表通りに背を向けてネオン街道 とまり木づたい飲んで 飲まれて騒いでも背が泣いてる 背が泣いてる新宿旅鴉 連れて行ってとすがったやつがこんな俺にもひとりいたあいつ倖せ つかめたろうか夜の花園 歌舞伎町風が身にしむ 風が身にしむ新宿旅鴉 夢が欲しさに 人恋しさに知らぬ同志が もやい酒調子はずれと 笑わば笑え親父ゆずりの しゃがれ唄酔えば顔出す 酔えば顔出す新宿旅鴉
名所たどれば 限りなく誇り高きは 塩原町よ春には山が 微笑みかける夏の山から 滴る夢と歴史を語る 箒川 ああ人の運命を さながらに六連星十一 湯の香り 鳥のさえずり 石の花誇り高きは 塩原町よひずめの音に 季節が過ぎる秋が化粧を はじめた山をみかえる滝の 艶やかさああ人の運命を
すねているんじゃ ないけれどひとり今夜も はしご酒今もこんなに 好きなのになぜかあの娘と 別れたよあゝ…いやんなっちゃうなァあゝ…いやんなっちゃうなァ恋はいつでも 女が主役悲しい役だけ おれがやらされる 同じ場所から 歩いてもなぜかおれだけ おくれがち街で出会った 友でさえどこかまぶしい 顔してたあゝ…いやんなっちゃうなァあゝ…いやんなっちゃうなァこれがさだめか 男の舞台花咲く春は どこにあるんだよ もしも しあわせ
時と命の 全てを賭けた吉田松陰 憂国の夢草莽に 果つるとも松の雫は 久坂に宿り花は桂の 枝に咲く 口で言うより 行うことが志士の志士たる 誇りならかくごの罪の 踏海忌(とうかいき)下田港の 弁天島の波も讃える 男意気 何も持たない 若者たちの無欲無限の 赤心が日本の明日を 創るのだ松下村塾(しょうかそんじゅく)
憂き世嵐の 夜が明けりゃうらみつらみも 過去にして明日へひとすじ流れ行く 時代…時代川ああその夢に 死ぬまでついてくと聞き分けのない 幼女(こども)のように 眸(め)を濡らす女(やつ)よ今年の冬は寒い ことさら寒いとか 躰(からだ)に気をつけろ 人間(ひと)の涙の 愛おしさ人間(ひと)のこころの たよりなさ今日も浮かべて流れ行く 時代…時代川ああ燃え滾(たぎ)る 血潮で画(えが)く志(ゆめ)いつかは
俺ら九十九里 荒浜育ち真赤な夕焼け 心に残し故郷すてた 子供の頃は他人のそしりに 背を向けながら砂をかむよな 苦しさも耐えて こらえた 男意気 道に迷って 後ふり返りゃいつも心に あの空想うやつれた母を 心の杖にかなわぬ夢と 分っちゃいても熱い想いを 胸に抱き茨の道も 何のその 日和待つより