鐘が鳴る鳴る マリヤの鐘が坂の長崎ザボン売り銀の指輪は どなたの形見髪に結んだ リボンも可愛い可愛い娘 ああ長崎のザボン売り 風がそよそよ 南の風が港長崎ザボン売り呼べば見返える 微笑みかける誰も見とれる えくぼの可愛い可愛い娘 ああ長崎のザボン売り 星がキラキラ 夕べの星が夢の長崎ザボン売り黒い瞳の 夢見る笑顔ゆれるランタン 灯影に可愛い可愛い娘 ああ長崎のザボン売り
男三度笠 横ちょにかぶりおぼろ月夜の 旅がらす可愛や小柳 とめずにお呉れあけりゃ明日の 風が吹く世話にくだけて エー暮らしゃんせ 野暮な白刃にゃ からだを張るがままよにが手な 色出入りこんな男に 惚れるなァおよし末の苦労が 目に見える想いつめずに エー暮らしゃんせ 花の三度笠 柳がなびく乱れごころで なぜなびく知らぬ振りして 峠を越えりゃまたも身に沁む 通り雨想い出すよな エーことばかり
湯島通れば思い出すお蔦 主税の心意気知るや白梅 玉垣にのこる二人の 影法師 忘れられよか 筒井筒岸の柳の 縁むすびかたい契りを 義理ゆえに水に流すも江戸育ち 青い瓦斯灯 境内を出れば本郷 切通しあかぬ別れの 中空に鐘は墨絵の 上野山
そよ風が 甘い香りを乗せて来たいつか歩いた 並木路を 君は通って 来たんだね今年もまた アカシヤの花が咲いたと 教えてくれたよそよ風 そよ風のビギン そよ風が そっと小耳に囁いたいつか交した接吻を 君はのぞいて いたんだね花咲くころ 逢いましょうといった言葉を 覚えていたのかいそよ風 そよ風のビギン 君は通って 来たんだね今年もまた アカシヤの花が咲いたと
しばし別れの 夜汽車の窓よ言わず語らずに 心と心またの逢う日を 目と目で誓い涙見せずに さようなら 旅のおひとと 恨までおくれ二人抱いて ながめた月を離れはなれて 相呼ぶ夜は男涙で くもらせる わかりましたわ わかってくれた後は言うまい 聞かずにおくれ思いせつなく 手に手をとれば笛がひびくよ 高原の駅
影かやなぎか 勘太郎さんか伊那は七谷 糸ひく煙り棄てて別れた 故郷の月にしのぶ今宵の ほととぎす なりはやくざに やつれていても月よ見てくれ こころの錦生まれ変わって 天竜の水に映す男の 晴れすがた 菊は栄える 葵は枯れる桑を摘むころ 逢おうじゃないか霧に消えゆく 一本刀泣いて見送る 紅つつじ
静かに 静かに手をとり 手をとりあなたの 囁やきはアカシヤの香りよアイラブユー アイラブユーいつまでも いつまでも夢うつつさまよいましょう星影の小径よ 静かに 静かにじっとして じっとして私は散ってゆくアカシヤの花なのアイラブユー アイラブユーいつまでも いつまでも抱(いだ)かれてたたずみましょう星影の小径よ
霧深き街から街へテームズの 河岸から河岸へ月に想いを誘われながらたずね廻るさがし廻る あの夜の瞳青春の薔薇を召せ召しませ薔薇をああ ロンドンの花売娘 ガス燈の辻から辻へ思い出の路地から路地へ銀の花籠 あの娘の影が小首かしげ えくぼ見せて呼んでは消える赤い薔薇を召せ召しませ薔薇をああ ロンドンの花売娘 華やかな道から道へ青い灯の窓から窓へ霧とネオンに かなしく濡れてさがすあの娘 赤いマフラーいつの夜逢える恋の薔薇を召せ
青い波散る 長崎の夜の巷(ちまた)に 咲く仇(あだ)花よなぜに降るのか 心の傷に更けて冷たい 霧の雨 山も燃えるか 君ゆえに秘めてせつない 男のこころひとり牧場(まきば)の 夕空ながめ涙拭(ぬぐ)えば 風が吹く 紅(べに)の月さす 窓陰に肩を寄せれば 流れる涙みなと長崎 マリアの鐘はだれが鳴らすか 身にしみる
若いあこがれ 楽しい夢をそっと相呼(あいよ)ぶ 二つのこころ歓(よろこ)びの街に咲く ロマンスの甘い花君よ青春の 紅い薔薇 紅い薔薇召しませ薔薇を 風にささやき 星座に祈り乙女(おとめ)ごころは 夢見る小鳩人知(ひとし)れず胸に咲く 麗しの潔い花君よ愛らしの 白い薔薇 白い薔薇召しませ薔薇を 青い並木に 小雨の窓にいつも寄り添う 二つの笑顔ほのぼのと香り咲くスイートな愛の花君よ幸せの 紅い薔薇 白い薔
かえる燕か また来る雁か男なりゃこそ 一本刀追うてくれるな 気まぐれ旅を浮名散らしの 風が吹く 好いちゃなるまい 好かれちゃ困るどうせ気ままな街道ぐらし富士の朝空 横目で仰ぎゃ昨夜夢みた夢 胸に浮く 一夜二夜(ひとよふたよ)と 袖すり合えばいつかからむよ 思いの糸も口でけなして 心で惚れて道中合羽の 裏表 京に出ようか 浪花へ行こか人も振り向く おしどり笠よ明日の塒(ねぐら)を 草鞋(わらじ)に問えばあ
涙抑(おさ)えて 桟橋(さんばし)行けばひびくドラの音(ね) 夜風の寒させめて投げよか あの日の人に青いテープの 一筋を 花の都の 思い出秘めてひとりはるばる 旅行く今宵胸の傷手(いたで)に 連絡船のむせぶ汽笛よ 散るしぶき 暗い波間に ちぎって捨てる恋の形見の 写真も哀(かな)し啼(な)くな海鳥 この身の果てはどうせ流れて 消える星
明日から 明日から夢がたよりで 生きてゆく涙に 涙に濡れたエンジの ハンカチーフああ いつの日に 逢えるやら 再びさよならと それさえも心せつなく 星が降る 夜霧は 夜霧は青いネオンの 飾り窓手をとり 手をとりともにわかちし ペーブメントああ 今はとて すすり泣く 我が胸弾くはたれ ブルースの調べたかなる 夜の空 今宵が 今宵がなんで別れと 思えよう街の灯 街の灯いつも変わらぬ プラタナスああ 若き日
振り返る 街の角たたずみし 影一つ断ち切れぬ この想いへだて行く 白い夜の霧手をふれば 手を上げて繰り返し 胸でつぶやく言葉グッバイ 今別れ いつの日に又逢わん 運命(さだめ)やら焼きつけし 面影のうすれ行く 白い夜の霧うなだれて とぼとぼと繰り返し 胸でつぶやく言葉グッバイ
港灯りが 目にしみる男マドロス かもめ鳥ないてくれるな 俺らには月も波止場の エトランゼ 海の青さにゃ 泣かないが陸(おか)の紅い灯 見りゃさびし行こかキャバレーの あの窓にゃ若い一夜の 夢が待つ 錨まけまけ おさらばだ別れ出船の ドラが鳴る可愛いあの娘よ さようなら明日はいずこの 港町
男素肌に 大利根川の風が物いう 旅人すがたどこがねぐらか 今宵の宿かはいた草鞋(わらじ)の 緒が痛い 義理も人情も 堅気が勝ちよやくざ渡世は 影さえ寒い照る日曇る日 浮世の裏を阿呆がらすの 泣き笑い お江戸育ちは 啖呵(たんか)で知れて背中(せな)の桜に 吹く夜嵐よ明日は別れの 身にしみじみと月の河原の 笛が泣く
小鳥さえずる 森蔭(もりかげ)すぎて丘にのぼれば 見える海晴れた汐路(しおじ)にけむり一(ひと)すじ今日も行く行くアメリカ通(がよ)いの白い船 君と頬よせ あこがれ語(かた)り胸にハワイを うかべみる若い二人の淡(あわ)い夢のせ今日も行く行くアメリカ通いの白い船 瞳(ひとみ)あかるい ほほえみかわししばし見つめる 青い海ロマンテックなドラをならして今日も行く行くアメリカ通いの白い船
ロマンス東京 腕組みかわし春の歌声 軽やかにはずむ若さをリズムにのせて 踏むよステップ踊るルンバララララ 希望の 夢の町 ロマンス東京 街から街へ星もかなでる セレナーデ心さやかに口笛吹いて 呼ぶよ彼の君行くよ灯の町ララララ 希望の 夢の町 ロマンス東京 淋しく更けて遠い夜空よ ノスタルジャ濡れる瞳に心の友の 浮かぶ笑顔よ楽し思い出ララララ 希望の 夢の町
好きも嫌いも 胸三寸にうかといえない 男のこころ花の大江戸 八百八町仇な浮世の 風が吹く かけた謎なら 思案で解(と)けるなんと解こうか あの娘の素振り恋の投げ銭 狙いはひとつかわいけりゃこそ 夢に見る 影か柳か 呼子(よびこ)がさわぐ月もおぼろの 大川づたい腰の朱房を 夜風に吹かせひとり苦労の 苦笑い
たれを待つのか ランタンともして霧に濡れてる あの娘白い手袋 目にしみるマフラピンクの 水玉模様ああ 恋の港 函館のランタン娘 たれを呼ぶのか ランタン振り振り海をみつめる あの娘あげた黒髪 蝶リボン花のさかりの 可愛い娘ああ 宵の港 函館のランタン娘 だれと逢うのか ランタンともしてひとりたたずむ あの娘話かければ うつむいてそっと答える やさしいことばああ 夢の港 函館のランタン娘
風の吹きよで 塒が変わる気まま暮しの 身は旅がらすうかと惚れまい 他国の涯でどうせひと夜の 泣き別れ なまじ情が 心に沁みてつきぬ思いは 有明月夜道は追分 戻ろか行こか笠でかくした 未練顔 逢うて別れて いつまた逢える夢もしがない 旅人渡世愛(いと)しけりゃこそ 後見ぬものを呼ぶな浅間の 閑古鳥
青い並木路(みち) シネマの角(かど)よほらね あそこだよすてきじゃないか風にからんで ネクタイ赤く誰れを待つやら 煙草のけむり青い眼鏡が いきなこと 恋の並木路 広告塔よほらね 向うだよきれいじゃないか白いスカート 青葉に映(は)えて映画スターに 似たよな娘可愛いえくぼが 照れている 夢の並木路 銀座の角よほらね スクラムで楽しじゃないか何か囁(ささや)く 唇燃えて咲いたふたつの 明るい花を月が見て
風の噂を 頼りに来たが名もなき古い 港にははぐれ鴎の 鳴くばかりああ 誰故に 指折りかぞう 思い出か たずねたずねし あの夜の君は見知らぬ人の 宿に住む逢うもかなわぬ よその花ああ 立ち止まり いく度仰ぐ 窓灯り 夢は破れて 涙に更けて港伝いに 流れ行く晴れぬ心の ギター弾きああ 放浪(さすらい) 身に沁みわたる 波よ風
ヤンキー・セレネーデ幌馬車で 君と唄うたそがれの丘よバラ色雲 頬にうつり静かに流れる ギターの音ヤンキー・セレネーデ淡い恋ごころの歌 ヤンキー・セレネーデ月淡く 君と語る思い出の丘よミモザの花 甘く香り梢に夢みる 駒鳥ヤンキー・セレネーデ夢さそう 夜の調べ un… un… un…
山の煙よ さようならいで湯の里よ さようなら君をはるばる 訪ね来てむなしく帰る 波の上 ひとり掛けてる 藤椅子の冷え冷え淋しい 白い船瀬戸の夕陽に また鳴らす未練の汽笛 誰が聞く 恋のいのちの はかなさは波間に消ゆる うたかたか泣いて涙で かき流す一夜の 花の名よ
ブルー・ムーン 東京の青い月影懐かしい 愛の光よ並木路 君と去りゆく 今宵はどこかで 薔薇が匂うようなどこかで 鳩が啼くようなあゝ 若いふたりのこころをブルー・ムーン 静かに照らすよブルー・ムーン 東京の淡い光よ ブルー・ムーン 東京の青い月影仄かなる 夢の輝きベランダで 君と囁く 今宵は誰かが 歌を唄うような誰かが 口笛吹くようなあゝ 若いふたりの思いにブルー・ムーン やさしくそそぐブルー・ムーン
かけた情が いつわりならばなんで濡れよか 男の胸がかつら下地に ともしび揺れていつか浮き名の こぼれ紅 好きといおうか 嫌いといおうか嘘と誠は 両花道よ仇な夜風に まただまされてほろり落とした 舞い扇 誰の涙か 二片三片(ふたひらみひら)まわり舞台に 散る花片よ恋は一筋 生命(いのち)にかけてなんの恐かろ 小判鮫