公園に来て – 小椋佳

わずかばかりの緑にも 日だまりと日かげがある
公園に来て俺達は ひとときのやすらぎをさがす
しばらくはこうして 止まった時間をみていよう

まねのできない笑顔して ヨチヨチと幼な児がいる
公園に来て君達は 公園をひとりじめしてる
遠くないところに いつだって母親が見ている

ふりかえることもなく にぎやかに娘達がゆく
公園に来て幸せが その先にまってるように
さむざむとその道を 戻った少女には気づかない

いってはならない真実をくわえ
見なれぬ小鳥が飛んでゆく

朝の雨にあぶれた 日雇いのおじさんがいる
公園に来て昼休み 背広着た勤め人五人
あわれみとけいべつ そして又うらやむ目でみてる

ぬるい日ざし受けてる べンチに老人がひとり
公園に来てまるいあめ 一日中なめつづけている
かみくだいてみたくは ないのかといたずら小僧め

いってはならない真実をくわえ
見なれぬ小鳥がとんでゆく

わずかばかりの緑にも 日だまりと日だまりと日かげがある
公園に来て俺達は ひとときのやすらぎをさがす
しばらくはこうして 止まった時間をみていよう

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