北の果て… – 大月みやこ

暖めて…
胸の芯まで 凍えた身体(からだ)
ここは最果て 港町
宗谷岬の 海鳥が
泣くだけ泣けと 諭(さと)すように
逢えるはずない あなた あなた あなたを追って
ひとり来ました 北の果て…

彷徨(さまよ)って…
叩く寒さに 頬震わせて
ここは最果て 稚内
想い断ち切る 旅でした
忘れるはずの 旅なのに
瞼(まぶた)閉じれば あなた あなた あなたの顔が
闇に浮かんで 離れない

どこへゆく…
寄せる流氷 はぐれた心
ここは最果て オホーツク
宗谷岬の 灯台が
沖ゆく船を 守るように
明日の灯(あか)りを あなた あなた あなた灯(とも)して
女ひとりの 北の果て…