205号室 – 大原ゆい子

知らないふりをして 遠ざけようとした
重たい扉を閉じるように
この暗い夜から覚めたならば
全てが夢であればいいのに

朝露の様な目を
僕に向けて言った言葉は
どれも明日を予感させない為に
並べていたの

約束もできない 限りあるこの世界を
愛した君は僕との未来の
口を塞いだまま
口を塞いだまま

いつもの部屋を広く感じて
二人掛けのソファが冷たい
こんな僕を見てどんな風に思うだろう
胸のあたりにそう問いかけていた

意味もなく付けたテレビにも
微笑んでいたあの頃のように
笑える日がくると信じて良いかな

約束も出来ない 限りあるこの世界を
愛した君は僕との未来の
口を塞いだまま
口を塞いだまま

叶うはずないのに
忘れるはずもないのに
君がいたこの世界を
放したくない 手放せない

約束も出来ない 限りあるこの世界を
愛した君は僕との未来の
口を塞いだまま
口を塞いだまま