知らなければ – 大原ゆい子

電車に揺られながら
目を閉じてまた思い出した
次の駅に着くまでに
溜息と一緒に捨てたいよ

コンマ1秒の出来事に
悩むほど住みつくこの気持ちを

知らなければ 知らなければ
君に少しでも触れなければ
気付かないまま 笑っていたよ
勝手に苦しんで 馬鹿みたいだな

目が覚め立ち上がっても
宙ぶらりんな心 揺れている
恋愛小説なら
切なさ閉じ込めておけるのに

好きだと言って何になるの
形にとらわれない愛は要らない

知らなければ 知らなければ
君と出会わないパラレルなら
無邪気なまま 笑っていたよ
1人よがりで 馬鹿みたいだな

理由という鎖を掴むことが出来るのなら
今すぐにでも外してこの考えを止めたいのに

知らなければ 知らなければ
今よりずっと幸せかな
知らなければ 知らなければ
君を好きになんてならなかった

知らなければ 知らなければ
君に少しでも触れなければ
気付かないまま 笑っていたよ
誰も知らない叫びが
心に響くだけ