夏の陰 – 吉田悠樹

終わりのない夏の陰に
落ちる赤い月が
つかの間のまぼろしを
照らしていたのさ

あてどもなく彷徨った日
暗い橋の下で
太陽に灼かれた羽根を
探していたんだ

なにかを待つ列のあとに
続く小さなひと
泣かないで
もうすぐ夜のうたが聞こえる