燕が低く 空を飛ぶ雨が未練を 連れてくる何年おとこを 生きてても払いきれない 寂しさだけは 背中を丸め 裏通りくぐる酒場の 縄暖簾誰にも見せない 古傷が飲めば今夜も あゝまた疼(うず)く おとこの胸の 奥の奥なぜか消せない 女(ひと)がいる今頃どうして いるのやらおまえ浮かべる コップの底に 小さな店に 流れるはやけに昭和の 恋歌(うた)ばかり帰れやしないさ あの頃に過ぎた昔は あゝもう遠い 吹く風沁みる
みどり波立つ 丘に登れば遠くに光る 青い海夢を追いかけ 忘れてた想えば愛し ふるさとよ 淡き初恋 一両電車ガタゴト揺れて ふれる肩好きと言えずに 乗り越したこころに今も おさげ髪 兄貴元気か ご無沙汰ばかり都会にうもれ もがく日々眠る父母(ちちはは) 遠い空たぐれば涙 ふるさとよ