春の緑の中 君は長い髪をそよぐ風になびかせ微笑んでいて欲しい微笑んでいて欲しい 夏の光る海 君は焼けた素肌をよせる波にまかせて漂っていて欲しい漂っていて欲しい 秋のさみしさの中 君は澄んだ瞳に透きとおった涙を湛えていて欲しい湛えていて欲しい 冬の寒い夜 君はふと目をさまして雪の舞う静けさを聞いていて欲しい聞いていて欲しい 季節のうつろいの中 君は星をかぞえて帰る僕の愛だけを待っていて欲しい待っていて欲しい
幸せがお前をレディーに変えて匂うようにきれいになったな行きずりの酒場で肩をならべて逃がした月日をぼんやりたどるブラディー・マリーはおやめなさいとあの頃みたいにお前は言うけど泣き顔ばかりさせてた男に何ができよう酔いしれるほかに うらんではいないは いい思い出と遠い目をしてお前はつぶやく屋根裏のあの部屋夢をたよりに暮らした月日にまた戻れたらブラディー・マリーはおやめなさいとサヨナラがわりにお前は笑って背
あの頃ネ 日溜り匂うルルル 春の午後銀杏並木で君想う煙草のけむりにそよ風があの頃ネ 夕立あがったルルル 夏の暮れいつもの広場で君を待つ濡れた敷石にそよ風がやわらかい やさしい あたたかいあんなそよ風のほほえみはボクの肌身がおぼえてるさらさら そよそよ だけど君そよ風の日々はルルル 今はもう遠く過ぎさってしまった人住まぬビルが朽ちるようにそして君 街の舗道のルルル ひび割れにうつろむなしい足音が凍りい
この街歩けば サラサラとこぼれる 青春の砂時計昔のあだ名を 呼びながらかけてくるよ あの人の まぼろしやさしく そして ほろ苦いあの頃悲しいくらい 若かったキャンパス通りの 人ごみの若さに目を伏せてゆく 春の日 学生芝居に 明け暮れてなんにも見えなかった おれだった噂じゃあれから あの人も不幸せに泣いてたと 言うけどやさしく そして ほろ苦いあの頃悲しいくらい 若かった古びた映画を 見るようにセピア
お前が東京を離れる夜俺は一人で飲んだくれてるグラスにうつるお前の悲しい顔を見ながらお前のいないこの店も二人で暮したあの部屋も一年前と変らないなのに俺の心は寒かった お前と初めて会った夜俺は一人で飲んだくれてた夕顔に似たお前の寂しい横顔を見つめてお前の好きなこの曲で二人で踊ったあの夜と今夜は少しも変らないなのにお前の笑顔はなかった
表通りの角の酒屋にブチの大きな犬がいる俺の酒を買いにゆくお前はいつもそれにおびえてた夕日がななめに差し込む部屋でボンヤリ俺は昔を思う窓を開けても半分だけしか世間のみえないこんな暮しにおさらばしようか 書いても売れぬキャンバスばかり絵具の臭いがたち込めて古い毛糸をほぐしてるお前の名前をポツリ呼んでみる夕日がななめに差し込む部屋の陽やけたたみがそこだけ赤いこうして二年かあと三年かもうすぐ暮れゆく町の片す
駅前広場は 夕暮れの中でけだるいあくびを 繰返えしているどうせ目的のない旅ささめたコーヒー のみながらなぜかおまえを 想っているよ 孤独とふたりで 住み馴れた街を離れて道草 するのもいいだろうどうせ気まぐれな旅さ古い街の 居酒屋でひとりしみじみ 呑み明かそうか おまえのやさしい ぬくもり枕にしばらく眠ろう 心をおろしてどうせ目的のない旅さいまはなにも 考えないで青い空を 覗いてくるよ
雨の降る真夜中は想い出の揺りかごで遠い旅に出かける さすらい人のようにまるで昨日のように古い想い出が鮮かな絵となってよみ返ってくるあなたの白いうなじに揺れてる長い黒髪かすかな匂いさえもがかぎとれるよう雨の降る真夜中は想い出の揺りかごで遠い旅に出かける さすらい人のように 悪いことはなんにもなかったけれど巡りあわせがいつもちぐはぐでした知らずに風が描いた砂の上の絵のようです移ろいやすい二人の季節はめぐ
まるで風のあとを追いかけるように想い出が残る店に又僕は来てしまった君が左手で砂糖をいれた砂糖はこぼれてお皿に落ちたか細い指がそれをぬぐって涙がひとつぶ爪にこぼれたまるで風のあとを追いかけるように君がいなくなった街に又僕は来てしまった きっと僕の事を許さないだろうすて猫のような眼差しが僕の胸をつきさす君はいきなり首の鎖を両手でちぎって僕に投げた指輪をぬいて窓に投げたガラスがくだけて恋が終ったまるで風の
妹よおまえも屹度 気付いているだろうが今度の夜汽車であいつは 帰らぬ旅に出るよそんなあいつに惚れたおまえは可哀そうだけれど妹よあいつの事だけは分かって欲しいのさいつも自由なあいつを 今は追わないでやれ 妹よおまえの事を とても心配してたよだけど口には出せずに 遠くを見つめてたよ紙くずみたいなものさと笑って旅に出るけれど妹よあいつの事だけは分かって欲しいのさひとつ季節がめぐったら あいつに逢いに行け あ
歩道橋の下に燕が巣を作ったとお前が言ったのは朝だった俺は髭を剃りながら春だからねと言った玄関のベルがなって小さなトラックがお前の荷物を運んで行った二年ばかりの生活のうちに白いタンスと鏡がふえた 歩道橋の下に燕が巣を作ったとお前が言ったのは朝だった俺はそれを想い出して服を着替えて行った黄昏の歩道橋は夕陽に照らされて燕の姿はどこにもなかった今日から一人と思ったとたん赤い夕陽が心に落ちた
愛したことが 間違いだって別れは つらいものだねちぎれたままの 最後のページあなたとぼくの 物語ああ季節が変われば つらいこともやさしい顔した 昔話その時はじめて つぶやこうよ言い忘れた サヨナラを 無理なことだと わかっていても見知らぬどうしに なりたいいつの日かまた どこかで出合いあなたに恋を するために ああ季節が変われば つらいこともやさしい顔した 昔話その時はじめて つぶやこうよ言い忘れた