根雪が溶けて 林檎の花が咲いて嬉しい 北の町今日の苦労も いつの日かきっと花咲く 時が来る浮かぶ綿雲 ゆらゆらと巡る季節の 春霞 春霞 木洩れ日揺れる 林檎の畑どんとそびえる 岩木山何があろうと くじけずに明日を信じて 一歩ずつ波も遙(はる)かな 日本海巡る季節の 夏の空 夏の空 たわわに実る 真っ赤な林檎鳥の囀(さえず)り 丘の上夢が心に あるかぎり生きて行きます しっかりと天の恵みを かみしめて巡
明日(あす)のことさえ 手探(てさぐ)りでひとりため息 ついた夜この世に流れる 苦労の川を越えて行きます ひとつずつせめて人並み 幸せを夢見て渡る 女の浮き世橋 泣いて別れた あの人はどこで今頃 どうしてる心に流れる 思い出川に揺れてせつない 恋ひとつ遠い面影 この胸に浮かべて渡る 女の運命(さだめ)橋 他人(ひと)の優しさ あたたかさにじむ涙の 嬉し泣きこの世に流れる 情けの川を越えて来ました 生き
お岩木山の 列車の窓に林檎(りんご)の花が 出迎える 出迎える心に根雪 積もったら帰っておいで この家に恋々津軽(れんれんつがる)は 春もよう まつりの山車(だし)が まぶたに浮かびふるさとなまり 口に出る 口に出るやさしい母の 真似をして踊った夜は いつの日か恋々津軽の 紺がすり じょんから三味の 音色が響くはじけて強く しなやかに しなやかにみちのく気質(かたぎ) いつまでも覚えておけと バチさば
一夜(いちや)泊りの あの人も波が静まりゃ 船を出すここは下田の 赤い灯がつく 風待(かぜまち)みなと帰って来てよと 言い出せなくてせめて笑顔を 餞(はなむけ)に 石廊崎(いろうざき)から 来たという海の男は 甘えんぼ飲んで騒いで つらさ忘れて 風待みなと入船出船は 馴れっこなのと涙見せずに 紅をさす 一期一会の 人だから無事を祈って 酒を注ぐ待てば嵐も きっとおさまる 風待みなと折れそな心を 寄り添
かならず春は 来るからと涙をすくい 肩抱き寄せたないないづくしの 浮き世の川にあなたがともした 小さな灯り今では遠い 人だけどこころの 道しるべ 苦労の昔 数えれば両手にあまる 山坂ばかり一度の幸せ それさえあれば泣かずに女は また踏み出せるせつない夜は ぬくもりを夢みて 想い出す 止(や)まない雨は ないからとふたりでいれば 青空でした信じて生きるの 浮き世の川をあなたがともした 小さな灯りいとしい
流した涙を 振り向けばおんなの暦 にじんで浮かぶよどんだ川も 苦労の坂も越えてきました 幾年(いくとせ)過ぎたか細い肩を 抱き寄せたあなたのぬくもり ああ 消えぬまま 明日(あした)はどこです 見えなくておんなの暦 風舞うばかり夢だけかかえ 田舎の駅をあとにしました 桜の頃にお酒が欲しい こんな夜は夢でもふるさと ああ 帰りたい 見上げる三日月 その下でおんなの暦 重ねて生きるつまずきながら 微笑みな
一の滝から 七ツ滝下れば涙が こぼれます未練抱きしめ 辰口(たつのくち) 辰口(たつのくち)心ゆらゆら 湯の香り緑やすらぐ 能美の里 加賀の裾野に 昔から五色(ごしき)を彩(いろど)る 九谷焼夫婦茶碗が まぶしくて まぶしくて風にゆらゆら ハマナスがどこか愛しい 能美の里 空はたそがれ 蛍火が手招きするよに またたくの瀬音やさしい 手取川 手取川一人ゆらゆら 面影を水に浮かべる 能美の里
そりゃあね 誰だって幸せに なりたいよあんたひとりが つらいんじゃない慰め言葉は かけませんぐっとこらえる 男の影がみぞれを誘い 灯りが揺れる 冬酒場 だからね 聞かないで閉じ込めた 胸の傷口に出せない いろんなことが女もあるのよ わかってよお酒注ぎます 熱燗徳利かじかむ夜は 手酌じゃ寒い 冬酒場 今度ね 生まれてもやっぱりね 恋をする人を信じて ひとすじ恋に上手な生き方 できません俺もおなじと うな
白山(やま)はひぐれて 湯の宿はあなた待つ町 たつのくち湯殿の湯けむり いじわるですか早くかえして 愛しいお方胸に切ない いで湯恋歌 恋の宿 花の菖蒲で 夏が来る丘のあか松 蝉しぐれ虚空蔵太鼓(こくぞうだいこ)の こだまに揺れて未練あかあか 面影しのぶ加賀の裾野に おんな恋歌 恋の夢 恋の結び目 わかれ目を結びなおせば たつのくつ人情仕込みに 松茸そえて今宵しみじみ あなたと二人酔えば更けます 情け恋
苦労しぶきに 濡れながら越えた涙の この世川人並暮らしを 夢にみて力を合わせた 年月(としつき)よあなたがいたから 今がある心ひとつに これからも 思い通りに ならなくて泣いた小雨の 裏通り私の愚かさ いつだって笑顔で叱って くれた人あなたがいたから 今がある情け通わせ いつまでも 肩を優しく 包むよに揺れる陽射しの あたたかさ雨風 嵐に なろうとも負けたりしません 二人ならあなたがいたから 今があるこ
いのち二つを 一つに寄せてふたり流れる 浮世川つらい暮らしの 毎日だって負けない 負けない負けないけれど路地の奥にも 頬染めるこぼれ陽ほしい あかね空 あの日みちづれ 渡った橋は先の見えない 浮世橋埃あびても のぞみにかけるあなたが あなたがあなたが好きよこんな小さな しあわせにこぼれ陽ほしい あかね空 この手はなせば ころげて落ちる夢もつかのま 浮世坂心かさねて 冬から春ヘ歩いて 歩いて歩いてゆくの
涕(な)きすがる 母を振りきり郷里(ふるさと)を のがれ幾年ただ一途 恋に走った十八歳(じゅうはち)の 春のあとさきをんな川 水面よぎるよ をんな川 流れ漂い散り果てた 夢の数々にくしみも 未練ごころも行きすぎる 時の間(ま)に間(ま)に風の中 みんな一色(ひといろ) にごり絵の 巷(まち)の明け暮れむなしさに 目蓋(まぶた)とじればふり向かず 生きてお行きと背(せな)を押す 亡き母の声をんな川 明日
吹雪簾(すだれ)の そのむこうあなた あなたの 船が行く二冬(ふたふゆ)待って 待っててくれと見せた泪を 信じたい遣(や)らずの雪よ 雪よ哭(な)け哭け…佐渡海峡 赤い角巻 かき寄せりゃ耐えた思いが 眸(め)をぬらすわかれの寒さ 埋(うず)めるように素肌かさねた なごり宿あなたを信じ 待って待ちます…小木港 霧笛一声(ひとこえ) 咽(むせ)ぶたび女ごころを ゆするたびふたたび生きて 逢えない予感むりに
白い灯台 誰を待つ海鳴りばかりが わたしをせめるあなたお願い 帰ってきてよ死んでも死ねない 恋もあるのよ北に北に咲く花 命がけ 野付(のつけ) トドワラ 打瀬舟(うたせぶね)面影ばかりが 波間にゆれるあなたお願い 竜神崎の黄色い花びら 思い出してよ北に北に咲く花 恋に泣く 根室海峡 雨の中汽笛ばかりが 心にささるあなたお願い のぞみがあれば身をきるつらさも たえてゆけるわ北に北に咲く花 明日を待つ
アゝゝケガをするのも 欲出すからよ夫婦(めおと)道とて 同じこといつでも望みの 少し手前で生きるのが 暮らすのが一番いいのね しあわせなのね一っところで 根を咲かすいっぽん桜の 意気なこと アゝゝあんな立派な お方でさえも夫婦喧嘩を すると云ううちらと一緒と ほっと安心口にした そのあとでとんでもないわね 比べるなんて肩をすぼめて 苦笑いいっぽん桜の 樹の下で アゝゝ千に一つも 仇(あだ)ないものは親
ままにならない 都会(まち)のくらし棄てて最終の 汽車にのるうしろうしろへ 行く未練にじむ街の灯(ひ) ふり切って私 帰ります雪の降る 故郷へ…ひとり ひとり どこか口下手(くちべた) 雪国(きた)のひとは私 あのひとの 通過駅きしむレールに 身をあずけそっと目を閉じ つぶやくのあなた もういいの雪の降る 故郷へ…ひとり ひとり はるか霞んで 山が見える誰の迎えより うれしいわ北に咲く花 気丈さをせめ
しあわせに なれるのね私でも もう一度大寒小寒の 浮世川この日を信じて 越えて来たおんな春秋 ねぇあなた一緒に歩いて くれますか くれますか 浮草の 根に宿るこぼれ陽の 暖かさ気後れする癖 なみだ癖泣いたら叱って 下さいねおんな春秋 ねぇあなた無駄ではなかった 足踏みも
先に来てても 今、来たふりをあなたらしいわ ふと目がうるむめぐり来た春 遅い春同じ傷もつ この人と契りうれしい 縁酒場雨に咲く花 雨に咲く花春の花 いつもあなたの 笑顔を見れば陰の苦労を 見落としそうよ頬のほてりの 気がかりはお酒ばかりじゃ ないのです肩を並べて 寄り添って雨に咲く花 雨に咲く花春の花 傘はいらない あなたとならば濡れてみたいわ
都会ぐらしの 明け暮れに届いた小包 故郷の匂い頑張れよ 頑張れよ母ちゃんの声が 風に流れてくるよ頑張るよ 頑張るよねじり八巻 汗がとぶ 田んぼあぜ道 茜雲別れを惜しんだ 可愛いあの娘逢いたいよ 逢いたいよつぶらな瞳 星に浮かんでくるよ逢えないよ 逢えないよ名前呼ぶのさ この空に 桜便りよ 北へ行け母ちゃん待ってる あの故郷へ頑張れよ 頑張れよ母ちゃんの好きな 春はもうすぐそこだ頑張るよ 頑張るよ俺も錦
あれは三味線(しゃみ)の音(ね) 吹雪を突(つ)いて聞こえて来るのよ 幻の生まれ故郷の 懐(ふところ)に抱かれたくってサァ アイヤー アイヤーここで降り立つ 五所川原あなた忘れる 望郷ひとり旅  好きにしなさい 頑張りなさいそう云う父母 空の上恋に破れて つらくてももっと気高(けだか)くサァ アイヤー アイヤー岩木お山に なり申せ雪も励ます 望郷ひとり旅 雪の匂いで しっかり分る寒さの中にも 春の音入は
野面(のづら)を渡る 風の笛ヒュルヒュル 心が 昔に戻ります愛していながら あの人となぜに別れた あきらめた何もかも 何もかも遠い夢です 北の町 日暮れて点(とも)る 町灯りユラユラ せつなく 溜息こぼれますすべてを断ち切り あの時に追えば良かった 夜の駅目を閉じて 目を閉じて涙こらえる 北の町 誰呼ぶ声か 風の笛ヒュルヒュル ガラス戸 震えてまた揺れる喜び哀しみ 胸に抱きここでしっかり 根をおろす明
たった四時間 電車に乗れば帰れるはずの ふるさとよ林檎畑の あの丘に今頃星が 降る頃か…三年前の お盆から帰らぬままの ご無沙汰ばかり小川のせせらぎ 田んぼ道そのうち一度 帰ります 親のことなら 任せたきりで面倒みてる 兄夫婦電話ひとつも しないまま心配ばかり かけてきた…写真を見れば なおさらに後悔だけが 心に積もる流れる浮雲 赤トンボそのうち一度 帰ります 三年前の お盆から帰らぬままの ご無沙汰
涙の数だけ しあわせがいつか来るよと 聞かされた春の陽射しは 遠いけど泣いて笑って 笑って泣いて情け流れる この川に夢をさがして 明日舟 水面(みなも)を漂う 浮き草はどこに恋しい 人がいる好きで別れた あの日から泣いて笑って 笑って泣いて未練いまでも 捨てきれず偲ぶ面影 明日舟 この世を上手に 渡るより心やさしく 生きたくて曲がりくねった 人生も泣いて笑って 笑って泣いて胸にほのかな 灯(ひ)をとも
寒さにたえぬき 咲いた桜(はな)あわれ夜風が 散らしてく惚れて尽くして 泣かされた恋はこの世の 廻りものパッと咲いたら いいじゃないかパッと散るのも いいじゃないか粋(いき)で支える 花まる女節そうよ過去(きのう)はふり向かぬ ふり向かぬ 故郷(ふるさと)はなれて さまよえば浮世情けが 身にしみる他人(ひと)の言葉に さとされた夢は一つで 終わらないパッと飲んだら いいじゃないかパッと泣いても いい
頼る人さえ なくした街で涙ぐらしが 身についたそんなおんなが 愛しいとやさしく抱いたひとひとり坂から ふたり坂越えてゆきます 夢見坂 出逢う前から 知ってたように胸がやすらぐ 私です今日の髪型 似合うよと照れてるその笑顔なさけ坂から のぞみ坂越えてゆきます 夢見坂 まわり道した 人生だからおれが倖せ やると云う他の愛など 探せないこころで決めたひとひとり坂から ふたり坂越えてゆきます 夢見坂
夢を咲かせた 華燭(はな)の宴鶴と亀とが 舞い踊る惚れて娶(めと)った 花嫁ならば共にいたわり 仲睦まじく祈る親心(こころ)の 祝い節 愛の白無垢 高島田ほんに綺麗な 晴れ姿目出度目出度の 三三九度は縁(えにし)結んだ 両家の絆千代に八千代に 祝い節 恵比寿 大黒 宝船並ぶふたりは 夫婦雛金波銀波の 荒波越えて永遠(とわ)の幸せ 掴んでおくれ明日(あす)に門出の 祝い節
幸せ失くした おんなの胸に淋しく風花がチラチラチラと こぼれて揺れる涙のようにここは白河 風の中あなた私を なぜ捨てた忘れられない 女みちのく別れ旅 あずけていました 命も夢もあなたの腕の中ユラユラユラと 優しく抱かれ目覚めた夜明けここは花巻 湯の煙り離さないよと 言った人ひと目逢いたい 女みちのく別れ旅 あなたを忘れる 強さが欲しい未練の漁火がチラチラチラと 波間に揺れて私を叱るここは下北 大間崎行
忘れたはずの 人なのに面影揺れます 波の上別れて半年 こんなにも近くて遠い あなたです瀬戸内 今治 日暮れて 暮れて胸に降ります みれん雨 恋などしない つらいだけわかっていながら 夢を見た笑顔の優しさ やすらぎは今では誰の ものですか瀬戸内 今治 恋しさ つらさ胸に沁みます こぬか雨 女の涙 哀しみを集めて満ち潮 別れ波信じたあなたに 背(そむ)かれてそれでもなぜか 憎めない瀬戸内 今治 夜更けて 
函館みなと あとにして翔べない鴎が 海峡越える女泣かせる 風と波あなた…沁(し)みるわ あなた…寒いわ振り向きゃ遥かに 滲(にじ)む街灯り街灯り あなたの夢に 最後までついては行けない わたしが悪いこんな別れを 我がままをどうか…許して どうか…このままあの日の愛には 二度と戻れない戻れない 船から汽車に 乗り継げば想い出荷物が こころに重いひとり生きるわ 明日からあなた…さよなら あなた…終わりねか
憂き世嵐に 吹きよせられた似た者どうしの あなたとあたしこの俺で あゝいいのかなんて照れる背中に つかまってふたり漕ぎだす つがい舟ギッチラ ~ つがい舟 夢のほつれを 繕いあえる苦労がうれしい つれあい川よ絵のような あゝ倖せよりも惚れたあんたに どこまでもつくしきりたい つがい舟ギッチラ ~