海をへだてて はるばると他国に結ぶ夢のかずぐっとこらえて帰るまでさびしいでしょうがお母さん シベリア風の 吹く野辺にたとえ病む日のあればとてぐっとこらえて帰るまで何で命が捨てらりょか 星の降る夜も 雨の日もふるさと恋しせつなさをかんでこらえて帰るまで何んで涙が見せらりょか 吠える嵐よ 吹け吹雪男意気地の見せどころぐっとこらえて帰るまで強い心で生きるのさ
山なみせまる北鮮の古茂山川原に石掘りて結びし幕舎露重し仰ぐ下弦の月あおし 千萬の敵恐れざる百戦錬磨の兵もみことの命に鉾ふせて身は抑留のわびじまい 思えば遠く故郷をはなれて渡る日本海神の怒りにさもにたりますらお心いかんせん 行方も知れぬ妻や子と夢路に語る楽しさをたちまち起こる銃声は敵の歩哨のおどし撃ち たとえ此の身ははえぬとも盡せし誠神ぞ知る明日の日本の建設に再び捧げん身も魂も
山の木立ちに たそがれせまりゃほほにあかねの 夕焼け小焼けロシヤ娘の えくぼが浮ぶヤポンスキーは駄目よとあの目俺ら恋しい 銀座のあの娘 山の部落に 灯がともりゃたきびかこんで 楽しい夕食恋し故郷の 話がはづむ明日はウラジオあの山越えて俺らかり寝の シベリア暮らし 山の湖水に 七ツの星が映りゃ唄う 口笛鳴らし友よ行かうよ スクラム組んで遠くシベリア広野のはてに涙なんぞは 俺らにゃ毒よ