裸一貫 – 北島三郎

汗のしずくを こぶしで拭いて
ひょいと見上げりゃ 夕陽が赤い
裸一貫
故郷(くに)を出てきた 俺らの胸に
何をささやく ひぐれ空

花の咲くまで 便りはせぬが
遠い兄貴よ 変わりはないか
男一匹
泣きたかったら 心で泣けと
云った言葉が 身に沁みる

ハー 勝てば極楽 負ければ地獄ヨ
ハー ドスコイ ドスコイ
ハー とかく浮世は 罪なとこ
負けちゃならぬと 思えども
俺もやっぱり 人の子か
流れ流れる 浮雲の
行方さだめぬ 旅空で
遠い故郷 偲ぶたび
熱い涙が ついほろり
というて戻れる 訳じゃない
ここが我慢の しどころよ
どんと大地を ふみしめて
一押し二押し 三に押し

押せば芽も出るヨー 花も咲くよ
ハー ドスコイ ドスコイ

負けるものかと 唇かんで
偲ぶ故郷は あの山はるか
裸一貫
なにはなくとも 若さがあるさ
今に見ていろ あかね雲

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