無花果 – 加藤伎乃

赤く熟れた果実が 口から滴り
一口食べたら 癖になる味です

果皮を脱がして 刃物を入れて
食べ方は自由よ 貴方次第

何度でも朝まで明日も明後日も
内に秘めた絶頂を貴方にあげる

静かな朝に シーツに擦れる音
イチヂクのジャムを 溶かした 紅茶

ミルクを入れて 私にも頂戴
銀のスプーン握り 魔法をかけた

何度でも貴方の愛を受け取って
内に秘めた絶頂が私の悦び

木漏れ日の差す湖の辺で
イチヂクの花を咲かせて

赤く熟れた果実が 二人を繋ぎ

小さな蕾を二人で愛でて
明日も明後日も未来も全て
例え枯れそうになったとしても
溢れそうな程に愛を注いで