鳴らない電話 – 内田あかり

今年は電話が 鳴らなかったわ
年明けにはいつでも かかった電話
元気でいるかと ただそれだけの
あなたの声が 懐かしかったのよ
ふたりの恋は 理(わり)ない恋で
死ぬほど悩み 別れたけれど
あなたのやさしさ 忘れられない
想い出だけは しまってあるの

電話が鳴らない 年があったら
もうこの世にいないと 思ってくれと
冗談みたいに 笑ったけれど
あなたの声に 元気がなかったわ
ふたりの恋に 悔いなどないの
真実(ほんと)の愛を 教えてくれた
あなたは今でも 心の奥を
覗けばそこに 住んでる人よ

ふたりの恋は 思えば昔
どれほど時が ながれたかしら
私は分かるの 哀しいけれど
あなたはきっと もういないのね

あなたはきっと もういないのね