夢待ち港 – 伍代夏子

汽笛がひとつ 鳴るたびに
お酒注(つ)ぎ足す 雪が降る
いい人だったね 今度の人は
それでもどこかへ 消えちゃった
北の酒場は 夢待ち港

問い刺し網に 問うてみりゃ
馬鹿にばっかり 惚れてるね
度胸に惚れたり 見掛けに惚れて
小魚みたいに 捨てられて
凍る漁火 夢待ち港

おんなのひとり 幸せに
出来ぬ男が 情けない
荒波ばかりが 勝負じゃないよ
おんなのまごころ 仕留めておくれ
きっと来る春 夢待ち港