かげろう – 今井美樹

痛みに包まれた季節 遠去かってゆく
素足を抜ける波のように

静かで細い三日月が
果てない青空にそっと浮かんでる

無邪気に笑いあっていた
帰らないあの頃
風にまぎれてゆく

愛した夏の匂いさえ
陽炎になって揺れている

足跡砂に消えてゆく
ノースリーブの肩少し肌寒くて

約束などなんにもない
ただあなたの側で
愛を見つめた日々

今ではサヨナラの理由も
思い出せないのが
悲しくて

きらめく波間を見つめる
あなたの横顔が
急に懐かしくて

今でも胸は痛むけど
せつなさをここへ置いてゆく

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