たそがれ時の街角にさくらの花の雨が降るあなたの夢に寄り添いながら幸せすぎた青春(はる)がゆくごめんね ごめんよ悪くないのさ 二人とも鎌倉行きの 電車に乗ったあの海 あの夏 もう 帰らない三つちがいの年上で黄色いバラが好きなひとあなたの胸で夢見て眠る明日(あす)も続くと願ってたごめんね ごめんよ悪くないのさ 二人とも頼りないけど あなたを守るあの愛 あの夢 私 信じてたごめんね ごめんよ悪くないのさ
雪の野付を 後にしてあなた忘れの 旅ですひとつ恋しさ ふたつ面影捨てて海辺に一人…あれは嘘だと あなたも一度抱きしめて風よ 伝えて欲しい 今すぐにオロロン鳥も オロロン鳥も 泣いてます雪の華から ハマナスへいつか季節も 変わって今は冷たく 寒い胸にも春は巡って来るわ…そうよ 悔やみはしない涙は流れても海よ 教えて欲しい 私にも旅の終わりが 旅の終わりが 見えますか風よ 見ていて欲しい 今日からは二
ここで私が もしも死んだら涙流して くれますか嘘も本当も すべて欲しがりいつのまにか 愛を失くした白く果てなく 続く氷原生きてく理由(わけ)さえ 見つからず野付半島 ひとりの旅路肩にハラハラ 指にハラハラ粉雪も 泣いてる春が来たなら 凍る大地に花はも一度 咲きますか冷たいだけの 私の胸に花は咲いて くれるでしょうか薄いコートの 襟を合わせて心の寒さを 抱きしめる野付半島 ひとりの旅路髪にヒュルヒュ
砂にうずめた 桜貝あなた忘れて いないでしょうかもう一度ここで 逢いたいと抱いて交わした 口づけをそっと見ていた 志摩の月白いうなじの 肌染めて咲いて淋しい はまゆうの花寄せては返す 波の音遠く磯笛 呼んでいるあなた恋しい 志摩の月夕日まぶしい 賢島あなた忘れて いないでしょうか最終便の 着く波止場つのる逢いたさ 待ちわびる海にゆれてる 志摩の月
覚えていますか この社(やしろ)絵馬に綴った 願い事いついつまでも 離れずに生きてゆこうと 並ぶ文字そっと身体を 抱き寄せた面影辿(たど)る 想い出の路(みち)春夏秋冬 季節(とき)が過ぎ少し古びた 旅の宿寄り添い聞いた せせらぎも淡い湯の香も 変わらない側にあなたが いるようで切なさ募る 想い出の路(みち)心を重ねた 歳月(としつき)を濡らす優しい 春の雨キスゲの花が 咲く丘で夢の蕾を 探したい
あの日外した 想い出の指輪触れれば恋しさに 胸がふるえますもう二度と あの街に 戻らない決めたはずの 私の胸を揺さぶる汽笛…星が呼んでる ひとり北夜行きっとあなたは とうに私など忘れて生きてると バカね信じてたこれ以上 この恋が あの人の夢の邪魔に ならないように暮らした二年夜が泣いてる ひとり北夜行白い切符を ギュッとにぎりしめ思わず飛び乗った 愛の終列車待ってると 待ってると 綴られた文字を見
船は出てゆく あなたを乗せてつれていってと 叫んでみても椿散る散る 哀愁港だめよだめです 行かないで伊豆の下田の 片瀬波たった一言 別れをつげて女泣かせる 無情の船よ思いきれない 哀愁港わたしひとりに させないで雪の下北半島(しもきた) 大間崎いつかふたたび あなたに逢えるそんなはかない 希望(のぞみ)を胸に涙頬うつ 哀愁港泣いて見送る 人ばかり豊予海峡 佐田岬(さだみさき)
雪より冷たい 別れの言葉女の肩に 降り積る面影抱けば 逢いたくて信じてみたい もう一度……心しんしん雪だより男はいつでも 笑顔の裏に哀しい嘘を 隠してるあの日のことは 夢ですか騙してどうぞ 最後まで……涙はらはら 雪だよりこの手につかんだ 幸せひとつ雪より早く 溶けて行く憎んでみても この肌が優しさ今も おぼえてる……未練ちらちら 雪だより
あなたが この町 旅しなければ泣かずに 暮らした はずでしたここは奥能登 鉢ヶ崎(はちがさき)いで湯の郷で 燃えた恋…みんなあなたに あげたのになんで置いてく みれんの涙昨夜(ゆうべ)の嵐が 散らした 紅葉(もみじ)ひとひら 荷物に 忍ばせるここは奥能登 葭ヶ浦(よしがうら)ランプの宿の 秘めごとを…昔ばなしに しないでねそれも女の わがままですかこの手に包めば はかなく消える風花みたいな 夢です
許してください わがままでした海鳴りばかりの 夕月航路ふたり暮らした 長さだけこの髪切っては 来たけれど……いますぐ帰れと 目を覚(さ)ませよと風が… 風がほゝ打(う)つ 哀愁半島こころの迷いに 花水仙の香りがせつない 灯台岬バカな喧嘩で 意地はった私を叱って 日本海……一生一度の ねがいを賭(か)けて船が… 船が出てゆく 哀愁半島離れてはじめて 気がつきましたあなたが私の 終着みなと昨夜(ゆうべ
雨に打たれて 日照りに耐えて天をつらぬく 一本檜(ひのき)あれが男の 生きざまと故郷(ふるさと)でるとき 言ったじゃないの……負けるなよ… 負けるなよ…グッといこうか あすなろ酒を人の値(ね)うちが 生きてく道が浴びたうぶ湯で なぜ決まるのか泣いて見上げりゃ あの空の今夜の月さえ 曇るじゃないの……愚痴るなよ… 愚痴るなよ…グッとこらえて あすなろ酒を待てばまた来る あんたの時代今日が雨なら 明日
夜汽車をおりたら そこから先は風も泣いてる さいはて港女ひとりで渡るには淋しすぎます つらすぎる別れるなんて やっぱり無理とあなたの名を呼ぶ 海峡桟橋置手紙(かきおき)がわりに 残しておいた都忘れの 花一輪よそれで他人になれるよな愛し方では なかったとあと追いかけて 叱って欲しいあなたに逢いたい 海峡桟橋みぞれがいつしか 小雪にかわりこころ細さを またつのらせる意地をはらずに 帰れよと呼んでいるよ
つらい時には この手を握り外の苦労を 半分わけて浮草みたいに 身をよせながら生さる約束 したじゃない…‥もちつもたれつ 憂き世川越えてゆきましょ 人生ふたりづれ他人(ひと)に踏まれて 笑顔で許すうしろ姿に 涙が出たの黙っていたって あんたの気持見ててくれます 神さまも…‥惚れてよかった このひとに縁が嬉しい 人生ふたりづれ雪と思えば 舞い散る桜さっと叶うわ 今年の夢は弱音はいたら 叱ってくれと酔っ
どんなに上手な 言い訳もあんたの嘘なら すぐわかる枕投げよか 迎えに行こかどこで今夜は 午前さま・・・・・こんな夜更けに 千鳥足さあさ始まり 大阪紙芝居ないない尽くしも ふたりならよっぽど気楽で 倖せや十日戎(とおかえびす)の 福笹買うて喧嘩したかて しゃあないし・・・・・さしつさされつ 水いらず夢を見ようよ 大阪紙芝居愛想(あいそ)も尽きたし 別れよかかんにんごめんと 肩を抱くそんなあんたに ま
好きに 好きに 好きにならなきゃ よかったわこんな別れが 待ってるならばかもめよ泣いて 夕陽に泣いて泣いてあの船 追いかけて…あなただけはと 信じて燃えた夾竹桃の咲く岬あなた あなた あなたもいちど 聞かせてよとわず語りの 身のうえばなし今夜も酔って お酒に酔って酔ってみれんに 泣きじやくる…呼んでみたって 誰もいない夾竹桃の咲く岬いのち いのち いのち尽して 散りたいの女ごころは いちずなものよ
あんたやさしい 人やけど甲斐性なしが 玉にキズきばってや きばってや あんたも男なら浪花人生 心意気うちがあんたに ついているなんやかんやと 言うたかてあんたにうちは 惚れているこらえてや こらえてや 浮気はせんといて浪花人生 心意気苦労かくごで ついてゆく(浪曲節)笑うかどには 福が来る楽しくやりましょ なぁあんた浪花の町は昔も今も 水の都や人情の町や銀杏並木に灯がともりゃ 歌がながれるあの路地
赤いしゃくなげ 咲く岬には潮騒さみしく 鳴るばかりあぁ 人恋し 逢いたいあの人に涙でたたんだ 折鶴を海峡はるかに 飛ばします心どれほど 通わせたってあなたは理由(わけ)ある 人だからあぁ 人恋し 鴎も泣いている女に生まれて 恋をしてこの世のかなしみ 知りました誰を呼ぶのか 荒磯(ありそ)のちどりかえりの港に 夕陽が落ちるあぁ 人恋し 逢いたいもういちどあなたの胸に おもいっきり抱かれてわたしも 泣
おまえひとりを 探してた言ってやさしく 抱きしめたあなただけ あなただけあなただけしか もう見えませんわたし今日から あなたの女です泣いてきました 暗い道やっと明かりが 射しましたあなただけ あなただけあなたひとりを もう離さないついてゆきます あなたの女です夢を捨てずに よかったわ咲いてうれしい 春の花あなただけ あなただけあなただけしか
赤い花びら 波に散る命の薄さに 泣けてくるあなたを忘れて この港町(まち)でどうして生きたら いいのでしょうかひとり海峡 霧がふるあぁ未練の 未練の波止場待てと一言 いわれたら百年千年 待てるのにあなたの心の はんぶんを残してください 汽笛よ船よ胸のほくろに 霧がふるあぁ女の 女の波止場夜の海峡 船がゆく死ぬほどあなたが 好きなのにふたたび逢う日は ないものをそれでも来る日を 涙で祈る女ごころに
愚痴もこぼさず 涙も見せずここまでわたしを 育ててくれた苦労を刻んだ その顔のしわの数だけ おんなを生きた母よ 母よ 母情歌夢はわが子の しあわせですと小さなえくぼで 応えてくれた死んでも返せぬ その愛をこんどわたしが お返しします母よ 母よ 母情歌白いほつれ毛 愛しむような仕草がわたしの 泪を誘う今日まで背負った その荷物どうぞ降ろして 楽(らく)して欲しい母よ 母よ 母情歌
子供の頃から 好きでしたシャボンの匂いと エプロン姿夜明けの鳥より 早く起き夜更けの星より 遅く寝るつらい体は 笑顔でくるみ優しく咲かせる 母一輪「お母さん。私は元気でやってます 心配しないでね」何年たっても まだ届く泥付き野菜の ふるさと便り泣き顔見せない 母さんが初めてこぼした あの涙上り列車の ホームの端で手を振り見送る 母一輪綺麗でいてねと 母さんに選んだ流行(はやり)の 口紅ひとつ桜の花
駅に着くたび 汽車は止まるのにあなたの面影を 降ろす駅がないこの胸が この髪が この指が夢の続き また恋しがる意気地なしです…夜が冷たい ひとり北夜行白いカバンと あなたへの手紙抱きしめ ただ一人 乗った終列車書きかけた サヨナラの その先に愛の花は また咲きますか生きられますか…ベルが泣いてる ひとり北夜行返し忘れた 想い出の指輪外(はず)せば重たさに 胸が痛みます愛しても 愛しても 届かない夢
雨に滲んだ 桟橋灯りかすかに聞こえる 波の音ひとりぼっちの 淋しさを隠す女の 薄化粧港しぐれて 瀬戸の海夜が夜が夜が ああ…泣いている揺れるため息 お酒に酔えばグラスに昔が かくれんぼつらい別れの うしろ影なんで未練が 後を引く夢もしぐれて また涙夜が夜が夜が ああ…せつなくて浮かぶふるさと 近くて遠い戻れるはずない 戻りたい痩せたうなじの 肌寒さ指にからんだ ほつれ髪港しぐれて 瀬戸の海夜が夜が
あなたと結んだ 情けの糸の脆(もろ)さに涙が こぼれますどこへ行(ゆ)こうか 帰ろうかやさしく待ってる 胸もない…風の冷たさ身に沁みるなみだ橋どんなに好きでも 愛していてもこの世にゃ渡れぬ 川があるうしろ向かずに 遠ざかるあなたの背中も 泣いている…追ってゆけない縋(すが)れないなみだ橋儚(はかな)い夢だと 言い聞かせてもこころは未練の 流れ川生まれかわって 出逢えたら倖せください 今度こそ…ひと
川面(かわも)に映した ふたりの影がひとつに重なる いで湯町浴衣に着がえた おんなの胸があなた欲しさに また炎(も)える雨の城崎(きのさき) 湯の香り添えない男性(ひと)でも 私はいいの許してください 我がままをやさしいあなたに 手まくらされて夢をみたいの ひと夜だけ情け城崎 かくれ宿朝の鏡に あなたの背中涙をかくして 別れ帯柳の並木で 肩抱くひとも汽車に乗ったら 他人ですみれん城崎 名残り雨
雪 雪 雪の 白い海夜のしじまに 鳴る汽笛あなたを追いかけ 乗った連絡船(ふね)苦労したって 負けるなと風が 風が 背を押す 海峡 雪が舞う夢 夢 夢は なかったと酔っていそうな 縄のれんあなたは一人じゃ 駄目な人だからあなたの そばにいて越えて 越えて 行きます 海峡 夢が舞う風 風 風に ちぎれ飛ぶ愛のあかりを 消さないであなたと幸せ 咲かせたい雪がやんだら 見えますか春は 春は いつ来る
ひなはやさしい 母鳥の羽のぬくもり 忘れない夕焼け空を みるたびに思い出します 子守り唄愛情いっぱい 育ててくれたかあさん かあさん ありがとう会うたび小さく なっていくまるい背中が せつないよわたしに何が できますか訊(き)けば一言 つぶやいたおまえが元気で 幸せならばかあさん かあさん それでいい笑顔で涙を かくしても頬(ほほ)に苦労が にじんでる心に春を 抱きしめて翔(と)んでいきたい ふる
浮世と言うから 浮かれてりゃつまずくことも あるものだ生き方 時には 間違えて笑われ恨まれ 泣かされるも一度夢を 追ったらいいさ名も無い道だが 我が道だ苦労と言う字は 苦しみを労り合うと 書くんだよお前と温もり 分かち合い険しい茨を いとわずに肩寄せ合って 生きればいいさ名も無い道だが 我が道だ根気と言う名の 根を生やししあわせ胸に 咲いているあしたの試練も ふたり連れ陽照りや寒さは 糧にして遠く
女ごころの 寂しさに優しく触れて くれた人こんなわたしで いいですか聞けば頬笑み うなずいたふたり合わせの 人生坂を迷わず真っ直ぐ 歩きたい花が綺麗に 咲いたとておまえに優る 花は無いお世辞上手と わかっても嬉し涙が こぼれます待って焦がれた 女の季節夢音奏でて 華になる通う想いが ある限り険しい道で いいのです夢の中でも 離さない一生一度の 人だからあなた好みの 女になって甘えて暮らせる 恋日和
恋はなにいろ 春の色男と女の 夢の色あなたとわたしで しあわせのきれいな模様が 織れますようにどうぞこのままこのままで 時間をとめて恋のしあわせ なんの色弥生三月 花の色川面(かわも)につれない 風がふき 涙で花びら 散らさぬようにどうぞこのままこのままで 抱きしめていて女ごころは 白い色触れればいのちの 赤い色一期一会の めぐり愛あなたの心の 文(あや)なすままにどうぞこのままこのままで わたし