刈干恋歌 – 二見颯一

山がョ山がョ 山が呼んでる刈干の
朝も早よから 萱(かや)を刈る
何が辛かろ 野良仕事
あの娘を浮かべて 精を出す
無理は云わぬが 無理は云わぬが 帰らぬか
どこへ流れる あかね雲

誰がョ 誰がョ 誰が恋しと鳴くのやら
姿隠して 鳴く雲雀(ひばり)
ふたり歩いた 里の道
今年も稲穂が 黄金色(こがねいろ)
便り書こうか 便り書こうか 便箋に
せめてひと言 この想い

風がョ風がョ 風が身に沁むこんな夜は
夜の長さが 長くなる
あの娘達者か もう二年
さぞかし都会も 寒かろう
はやり風邪など はやり風邪など ひかぬよに
両手合わせる 冬の空