進化樹 – 中島みゆき

高い空 腕を伸ばして どこまでも咲こうとした
めぐりあわせの儚(はかな)さに まだ気づきもせず

幾億年歩き続けて すがた貌(かたち)は変わっても
幾億年傷を抱えて 明日(あした)こそはと願っても

誰か教えて
僕たちは今 ほんとうに進化をしただろうか
この進化樹の 最初の粒と
僕は たじろがずに向きあえるのか

ことづては託(たく)されてゆく 面影は偲(しの)ばれてゆく
けれど世代の7つ8つ過ぎれば 他人

踏み固めた道も薄れて また始めから荒れ野原
人はなんて幼いのだろう 転ばなければわからない

誰か聞かせて
遥(はる)か昔へ 僕は 何を置いて来たのだろう
何も知らずに 僕はひとりだ
この樹の根は 何処(どこ)に在(あ)ったのだろう

人はなんて幼いのだろう 転ばなければわからない

誰か教えて
僕たちは今 ほんとうに進化をしただろうか
この進化樹の 最初の粒と
僕は たじろがずに向きあえるのか

何も知らずに 僕はひとりだ
この樹の根は 何処(どこ)に在(あ)ったのだろう