想い出の糸車 からからから空回りあの人は路地裏に たたずんでいた想い出の糸たぐる からんでもつれた絹をあの人が白い歯で噛み切る その時わたしは旅に出る 不確かな愛を捨ててあの人が切った その糸つなぎとめるために想い出は風に揺れる ゆらゆらゆら陽炎にあの人の後ろ姿 にじんで溶ける想い出は繰り返す 憎しみ それとも涙残り香は溶け込んで 後ろ髪 乱れ髪わたしは旅に出る 影に泣く愛を抱いてあの人が切った