燃えて宿場町 – 三田りょう

叶わぬ恋を追い 一夜を泣いた
おんながいただろ 宿場町
今じゃ昔の 面影ないが
願は同じと 泣くおまえ
なごりの横山 宿の灯がともる

開いた宿帳に 手を添え合って
おまえの名前に 妻と書く
燃えて絡んだ ふたりの糸を
高尾おろしが 責めて吹く
戻れば多摩川 行先は大垂水峠

離れて咲くよりも 散る花でいい
季節が流れる 甲州街道
頼る世間も 灯りもないが
越えて行きたい 浮き世峠
おまえをつつんで 絹の八王子