俄か雨がふる 屋台のすみで酔ったお客と語れば ふるさと話しおふくろ達者で暮らしてか今ごろ 夕餉の飯支度炉端を囲んでいる頃か北の夕焼けがしみじみ映る瞼の淵に…広いこの世間 挫けちゃ負けと俺を追いかけ励まし 送ってくれた枯れ葉が舞い散る 風の駅あの娘の涙を手で拭いて別れて三年が もう過ぎた北の夕焼けを偲べば恋し面影ゆれる…祭りの頃には この夢を必ず叶えて帰るからおやじと飲もうか差し向かい北の夕焼けに思
みどり波立つ 丘に登れば遠くに光る 青い海夢を追いかけ 忘れてた想えば愛し ふるさとよ淡き初恋 一両電車ガタゴト揺れて ふれる肩好きと言えずに 乗り越したこころに今も おさげ髪兄貴元気か ご無沙汰ばかり都会にうもれ もがく日々眠る父母(ちちはは) 遠い空たぐれば涙 ふるさとよ
燕が低く 空を飛ぶ雨が未練を 連れてくる何年男を 生きてても払いきれない 寂しさだけは背中を丸め 裏通りくぐる酒場の 縄暖簾誰にも見せない 古傷が飲めば今夜も あゝまた疼(うず)く男の胸の 奥の奥なぜか消せない 女(ひと)がいる今頃どうして いるのやらおまえ浮かべる コップの底に小さな店に 流れるはやけに昭和の 恋歌(うた)ばかり帰れやしないさ あの頃に過ぎた昔は あゝもう遠い吹く風沁みる 雨あが