母さん作った 日の丸弁当ひとり喰べ喰べ 汽車の旅夢で見ていた 東京の街を地図を頼りに 九段まで逢いに来ました お父さん泣き泣き拝んだ 靖国神社合わす両手に 桜ちる待っていたよの たゞ一言を聞いてみたさに はるばると逢いに来ました お父さんお別れした時ぁ 乳呑み児だった丁度あれから 十五年つらい淋しい かた親そだち故郷の話を おみやげに逢いに来ました お父さん
鐘をついたら 泣けて来た山の日暮れの さみしさに俺はみなし児 鐘つき小僧聞いているだろ 母ちゃんもなんまいだア赤い入り陽の赤い入り陽の あの空で親を供養の お念仏里の子供に なぶられて鐘をつきつき かくした涙呼んでいるのは 誰じゃやらなんまいだア誰も呼ばない誰も呼ばない 風ばかり一つ突いては また一つ鐘のひゞきも 母恋しすゝき尾花に 仮寝のとんぼ俺もお前も ひとりぼちなんまいだア夢を見てやら夢を見