縁も所縁(ゆかり)も無い町に軋(きし)む列車を乗り継いで夜明けの駅に 降り立って海鳴り聞いたの二年前泣いてもいいよと泣いてもいいよと 風が吹く南風止まぬ 時化(しけ)止まず そのまま 港で働いてそのまま 町に住みついてあいつの写真 見せながら行方をカモメに聞いたっけ泣いてもいいよと泣いてもいいよと 風が吹く南風止まぬ 時化止まず 冬には寝返り打つだけで誰かを探す癖が出るひとり寝 膝(ひざ)が冷たくて涙
泣けたよ あん時ゃ こらえきれなくて旅立つ背中で すすり泣いた人行かなきゃならない 旅がある男の胸には 地図がある泣きなよ 帰ったぜ 嬉し泣いてくれ今日から涙は 君の涙は 俺が拭いてやる 飲んだよ ひとりで 込み上げた夜は見知らぬ酒場で 君の名を呼んだ届かぬ面影 引きずってどこかに二人の 明日はある泣きなよ 今夜は 冬を越えて来た今日から涙は 君の涙は 俺が拭いてやる 泣いたね ふたりで やっと逢えた日は遠く
侘しさばかりが 吹き溜まる路地裏夜更けの 港町あの娘がひとりで あてもなく誰かを待って いたことを知っているだろ 冬カモメなぜに素知らぬ 声で鳴くごめんよ おまえは 渡り鳥か 切なさばかりが 打ち寄せるどんより夜空の 港町あの娘が身寄りも 無い町で最後に泣いた その後の行方カモメも 知らぬのかなぜに哀しい 声で鳴くごめんよ おまえは 渡り鳥か 笑え 遅れて来た俺を涙ひとつも 救えずに馬鹿だろ 俺も 渡