春はかげろう麦畑夏はひでりのせみしぐれ秋はおまつり笛太鼓冬はよなべのいろりばたあの人にふるさとを見せてあげたいのあの人はふるさとのない人だから春はなの花あげひばり夏は川風ほたるがり秋は夕焼け赤とんぼ冬はこな雪山の音あの人にふるさとを見せてあげたいのあの人はふるさともみよりもないの裏のお山の柿の実が真っ赤に真っ赤にうれるころあの人連れて帰ります会って下さい お母さん
旅に出てみて 思いだした風に匂いが あることを空が見えないほどの杉の木立ちをぬけてつり橋渡ればみどり色した 熊野の雨は僕の足から 降るのですわけてあげたい あなたにも忘れかけてた やさしさを別にあしたの あてはないが船で瀞峡(とろきょう) 上ろうかひとりひなびた宿で妙に眠れぬままにあれこれ思えばみどり色した 熊野の雨が僕の心に 降るのですわけてあげたい あなたにも忘れかけてた かなしみを
恋人もいないのに 薔薇の花束抱いていそいそ出かけて 行きました空はいつになく 青く澄んで思わず泣きたく なるのです恋人もいないのに 薔薇の花束抱いてこれからいったい どこへ行くの風はいつになく 意地悪そうにつらい質問 するのです薔薇の花束 胸にいっぱいいそいそ出かける 想い出の海白い波間に 花びらちぎって恋に別れを 告げるため恋人もいないのに 薔薇の花束抱いていそいそ出かけて