ひとりの冬なら来るな – まつざき幸介

涙がぽつんと落ちた あなたの写真に落ちた
にじんで見えなくなった 酔いつぶれた部屋で
思い出せば淋し 恋の物語
すれ違いのままで 冬を迎える
かなわぬ夢なら見るな わびしくなるから見るな
あなたを待つには遠い ひとりの夢なら見るな

夜中にぽつんと起きた 寒くて寒くて起きた
カーテン開けたら外は 雪がちらついてた
初雪みたいな 恋の物語
積もらないうちから 急ぎ溶けてく
積もらぬ雪なら降るな わびしくなるから降るな
愛しく待つには辛い ひとりの雪なら降るな

通りを悲しく過ぎる チャルメラ悲しく過ぎる
屋台に腰掛けラーメン あなたも好きだった
白い湯気にうつる 恋の物語
冷えた空の中に あわく消えてく
淋しい冬なら来るな わびしくなるから来るな
春まで待つには寒い ひとりの冬なら来るな

淋しい冬なら来るな わびしくなるから来るな
春まで待つには寒い ひとりの冬なら来るな