踊り子桜 — せきぐちゆき

桜降りしきる夜は まぼろし日和
月が酔い潰れる頃 宴は始まる
盃はひとつでいい 老いも若きも
罪びとも聖人君子も ひとえに染まる

憎む人 愛す人 笑う人 怒る人
風吹けばみんな散るがまま 呑めや歌えや

舞い舞い舞い踊るあなたと
舞い舞い落ちる私と
際限ない夢を語りましょう
夜はまだまだこれから

不安な気持ちひたすら 隠したいあなたは
簡単なこと いつも 難しく言うの

魅力のない前置きは要らないわ 欲しいのは
根拠のない悦楽と おやすみのくちづけ

舞い舞い舞い踊るあなたと
何百回でも転びましょう
甲斐性無い もののけたちが
ここぞと吠える月夜舞台

奪うなら与えないでと 嘆いても もう遅い

憎んでも 愛しても 笑っても 呪っても
風吹けばみんな散るがまま 呑めや歌えや

舞い舞い舞い踊るあなたと
舞い舞い落ちる私と
際限ない夢を語りましょう
夜はまだまだ終わらない

舞い舞い舞い踊るあなたと
何百回でも転びましょう
際限ない夢を語りましょう
陽が昇ればまぼろし