五つの橋 — ZABADAK

静かな店の ガラスの奥で
古い楽器が 眠り続ける
錆びた弦巻(いとまき) 音を抱きしめ
遠い昔の 夢を見ている

青い河には 五つ橋が架かってる
旅の男の 肩に揺られ一つずつ渡った

春の日は春の歌 雨上がりは虹色
五つ渡り終えたら 国境の草原

朝の光を 一筋紡ぎ
見えない弦(いと)が 歌い続ける

祭の夜は 灯りの下踊るチャルダッシュ
輝く銀貨 帽子の中で星屑のように

見張り塔がそびえる 丘を越えて吹く風
砂巻き上げて駆ける 栗毛色のたてがみ
遥か時は流れて あの男はもういない
高い空の真下で 歌う歌はもう無い
五つの橋渡って 五つの丘を越えて
浅い眠りの淵で 夢の旅は続くよ