檸檬 — TRIPLANE

顔をしかめてゴミ箱へ吐き捨てた筈が
また誰かの手に乗って誘ってくる檸檬
涼しい香りと不似合いな強い刺激を
性懲りもなく体中が呼んでいる

迂闊にかじり付いて
無駄に誰かを傷付けて
そんな事を繰り返すつもり?

でも止められない感情が
既に動き出してしまって
それが欲しくってしょうがない
大人とは言えない衝動に
今さら戸惑ったりもしちゃうけど
ねぇ 確かにまた恋が回り出している

苦い記憶がこの脳に焼き付いているから
次こそは慎重にって誓ったのに

深入りを続ければ
いつか自分も傷付けて
アザになり悔やんだりするぞ

それでも止まない感情が
更に加速を増していて
孤独が怖くって眠れない
真夜中 鳴らない携帯を
握り締めている僕はちょっと悲しいけど
悪い気分じゃないんだ

肝心の僕にとっても真相は明らかじゃない
欲しいのは誰かがくれる特定の“檸檬”なの?
それとも
ただ単に“檸檬”自体の虜になっているだけなの?

あぁ…

いつも繰り返す問答も
ただのくだらない妄想と化す程
恋に落ちている
吸い尽くされたい願望は無いけど
干からびたって良いってそう思えるんだ
迷いなんて無い

いつか僕が吐き捨てた檸檬のように
皺くちゃになっても