馬場俊英

ただ君を待つ – 馬場俊英

例えば 僕が仕事で 少し苦しんでるとき
うまく行かずに悩んで 出口見つからないとき
テレビドラマを眺めて ただ何も言わずに笑って
知らないふりも そんな君の愛し方

とある九月の終わりに 君は夏休みを取り
猫の世話をお願いと スーツケースを抱えて
何かを探すためじゃない 何かを変えるわけじゃない
君は笑って ひとりで旅に出たんだ

掃除機の中に吸い込めないものが 暮らしにはあり
引き出しの中に 壊れやすいものがある
少しだけ君が苦しいときは 僕の番だね
I only wait, oh ただ君を待つ

冷蔵庫にゴミの日のメモと 獣医の電話番号
歯磨き粉の買い置きと電球 戸棚に並んでる
君が守って来たもの ずっと続けて来たこと
この部屋の中 君の匂いで 胸が痛むほど

レンジの中には 入れられないものが 暮らしにはあり
たまにはふたりで もう一度 温めよう
抱えた荷物を投げ出すような 君じゃないから
I only wait 今はただ 君を待ちながら

Oh 猫はまかせとけよ ゴミも出しておくよ 洗濯は天気次第だけど
Oh 花に水もやるよ だから少し 時の流れに隠れてこいよ
I’m only waiting 海でも眺めてこいよ

掃除機の中に吸い込めないものが 暮らしにはあり
背伸びをしなくちゃ 届かない扉がある
少しだけ君が苦しいときは 僕の番だね
今は何も聞かないで ただ君を待つ

そういえば僕は 君を愛してるよ
I only wait, oh ただ君を待つ

Oh oh oh…, I’m just only waiting

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