橋爪もも

  • 今更 – 橋爪もも

    全てが青く透き通り 万能感に満たされた日々素直に生きたし拒絶も出来た そんな記憶は薄れる仕組み たまの贅沢 飯 睡眠 仕事と 自己嫌悪にまみれた日々鈍った心を動かすための刺激をもっと そんなもんはない 平凡に 平等に 悲しみは側にあるそれでも 平然と 日々を過ごすしかなくて誰か僕はここにいるって書きなぐった 赤裸々な歌を歌った あの人は自分を嫌いかもなんて 先に嫌いになった弁解自分の心を守るため、…

  • ヒーロー – 橋爪もも

    暖かい土と 湿った草花無限の可能性と期待 生まれる前のもっと前ヒーローにだってなれる 僕には極限状態が好ましい 悲しいのは浸りたいだけ歪んだ思考は 流動し続ける無限のサイクル どこにも当てようのない感情誰かのために生きてきたけれど本当は きっと誰もが求めている 常識の目に晒されて 規範がどんどん狭くなる捨てきれない自己の形成のため 不可欠なもの 夢 思い出 決意 憧れ 僕のために居た君 明日はもっ…

  • バレリーナ – 橋爪もも

    ひらひら舞うバレリーナ 終わりを渇望しながら踊る消えそうで泣きそうな 少女を救いたかった 浴槽で丸まる少女は 膨らむ頭 下がる体温と腕を上げれば固く閉じる震える瞼 こわばる体幸せを求め踊りだす白鳥 『知っているのよ、その罵倒は自分に向けた言葉だってこと劣情を刺激した、誰かの捌け口になれたなら幸せ』そう言って笑う君の 加速したフェッテは ひらひら舞うバレリーナ 小さな少女を抱えて踊る消えそうで泣きそ…

  • 天国への土産話 – 橋爪もも

    大げさかもしれませんが あなたが生きているそれだけで嬉しいのあなたのすべてを肯定したい 怒り 嘆き 理不尽な拳 頭に流れ込む人を歪ませるには十分な外聞 世界は自分勝手で潔癖 不幸ばかりが目に付く今日 弱音を言える人が強いのならあなたは あなたは もっと甘えてください 自分を責める繊細さと 無意識の舌打ちとため息に疲れた あなたに尊さを感じている 繕う平静 多勢無勢の善 上手にやれてますか底の方で悲…

  • 本音とは醜くも尊い – 橋爪もも

    駅員に押し込まれて 両手上げて踏ん張った足は 誰かの足を踏む大勢で見繕ったモラルの上を歩けば とりあえずまともに見えるようだ 真っ暗で雑然としたこの部屋 真冬でも生暖かい 光れ人生 ほんの些細なことでかまわないから伸びる影 このままでは消える まぶしい君が直視できないんだ、ごめん 予防線張りに必死で お得意の知らん顔 死体の方がマシじゃねこれ面倒くさい人は嫌ね 削ぎ落とした感情が今日のクソ不味いつ…

  • 甘い娘 – 橋爪もも

    打ち明けてしまいたいの 冷静さと無邪気さを装って どうにか笑顔が見たくってここでのあなたの興味は隣のクラスの釣り目の男の子困った顔が見たくなって 知識だけ豊富な私は今にも道を外しそうなのですこんな気持ちは未経験 可愛い声で鳴かせてみたいの 「女の子とは 共有と調和の成熟の次は特定の固体との深い共感 だから思春期特有の勘違いだよ」そんな授業を受けたけどもはやあなたしかいないような感覚に支配されている…

  • 公然の秘密 – 橋爪もも

    嘘吹けば流れる人の波 甘い思考でのぼせる脂肪横道の屋根の下隅 黄色い歯が微笑み寄る 同情していたあなたさえ 素知らぬ振りで肌を剥く 痛い痛いと叫んでも 生暖かい熱が居ない居ないと嘘をつき 指を数う そこここに隠した夜月両端吊り上げられた唇の中 私の胸 一面の百合の壁 考えることを止めたら 確かに何もなくていい 痛い痛いと叫んでも 生暖かい熱が居ない居ないと嘘をつき 指を数う 灯りから零れ出る夢 消…

  • 内包された女の子 – 橋爪もも

    話の済んだその日の朝 心を空っぽにしようと努めました少しでも食い下がって欲しかったなんて わがままな思い悔しいな 何がきっかけとかではなく だんだん減っていった言葉と笑顔生じた亀裂を直視せず交わす 他愛ない話が一番心を雲らせた 片付けを済ませた部屋 遠くを眺めていた君靄のかかっていく未来 なら一人に慣れなくちゃ いい子でいたくてさよならを ギリギリの糸を私から切りました喉まで出かけた大好きは 僕も…

  • リセット – 橋爪もも

    もうやねやねやんなる しかしあなたは寝たらばリセット ちょっとした隠しごとに 切なくなって酔いしれた私の気持ちに気づいた時 どう思ったの先の無いことは好都合 ロマンティックを楽しんだあなたのことは尊敬していたの 君が嫌じゃなければなんて 見えない誰かを裏切るあなたを知りたくはなかった 誰かを下げて持ち上げる その褒め方止めてよ気分悪いごめんねはその場しのぎ 反省の意味はなく またくり返すのでしょう…

  • 自己愛性障害 – 橋爪もも

    君が嫌いだ 知れば知るほど鼻につくただそれでも それでも 君の目に映りたい てめえで言ったことも忘れて 悩んでる思考を撒き散らしまた人を嫌いになった 裏切られたとのたまう言われたことは根に持って 言ったことは省みない己の感じたことが全ての君は 誰とも会話をしていない 必要とされるなら誰でもいい そんなことはわかっていた不必要なほど悲しがりな君が 最近から僕に真夜中の電話が増えたこと 依存され始めて…

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