城太郎

銀牡丹 – 城太郎

ひばりの鳴く声に君を想った
群青色の空には一番星が輝く

帯を気にして 眉をひそめた
言えないままに時は過ぎてく
いつも肩を見つめていた

八月に響き渡る 夜空に咲き消えてく銀牡丹
触れない握れない手が小さく拍手をしていた

草は日差しを浴びて銀色に光る
飛行機雲ひとつ 夏の終わりに

黒い浴衣に赤い花模様
人混みの中何もできずに
いつも肩を見つめていた

八月に響き渡る 夜空に咲き消えてく銀牡丹
心の中何度も叫んでいた 煙が風に流されてゆく
高く高く打ち上がる花 横顔を照らす銀牡丹
忘れない忘れられない 触れられない
川に落ちていく銀牡丹

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