佐藤善人

笹川流れ – 佐藤善人

海に張り出す 岩の群れ
海猫ばかりが 鳴いて飛ぶ
苦労三年 まだまだ五年
汗は心の しぼり汁
夢の積み荷の 重さだけ
生きて甲斐ある 笹川流れ

夏と冬では 姿を変える
朝陽(あさひ)がまぶしい 日本海
雪をかぶった あの岩肌に
松は根を張り 生きている
決めた人生(みち)なら 男なら
意地を支えに 笹川流れ

弱音吐いたら 明日(あした)が逃げる
強気の二文字(ふたもじ) 道しるべ
生きて行くのは 不器用だけど
ひとり覚悟の 遠まわり
赤い夕陽に 染められて
岩が燃えてる 笹川流れ

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最上峡 – 佐藤善人

山が高けりゃ 谷間も深いけ落されたら はい上がれ凛として たじろがず迷わず恐れず 振り向かず夢はひと筋 夢はひと筋 最上峡鷹よおまえは 何故越えて行くあんな険し

湯田川の月 – 佐藤善人

一歩踏み出しゃ 戻れないまして男の 生きる道夢を背おって 故郷(くに)を出て浴びた浮世の 雨や風無駄にするまい この命ひとり浮かべる 湯田川の月ついて来るなと 

みちのく遠花火 – 佐藤善人

紅葉(もみじ)が燃えて 秋が往(ゆ)き湯けむり恋しい 冬がくる好きで別れて 都会の暮らし責めているよな 風便りごめんごめんよ それ切りで忍ぶみちのく 遠花火達者

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