井上陽水

月が笑う – 井上陽水

いつもの夜が窓の色を
知らぬ間に変えて
我が家に来ました

薄着の君は頬杖して
夜をはおれたら
寒くはないのに

やさしいのは誰です?
夜よりやさしいのは?
さみしいのは誰です?
僕よりさみしいのは?

指輪の跡が白くなって
月日の流れの
速さにぬかれた

形を決めて夢を作る
転がる形に
出来ればいいのに

時計はいつも通り
ボーンボーンと
この部屋の為だけに
ボーンボーンと

話は尽きて月が笑う
君と僕以外
帰り道もない

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