中川翔子

一人のキミが生まれたとさ – 中川翔子

むかしむかしのあるところに
一人のキミが生まれたとさ
泣いては困らせ でも笑わせ
ゆりかごが揺れる春

やがて立派に成長して
旅に出ると言い出したとさ
不安と希望を胸にひめ
勇ましく旅立つ夏

何が変わっただろう 何が同じだろう
キミはなに太郎? 少し振り返った日

鬼や宝を目指すけれど
刀も小槌もないけれど
父や母がキミにくれたもの
ふるさとを思った秋

むかしむかしのあるところは
昨日今日明日のキミの部屋
自分で選んだこの道に
足あと踏みしめる冬

泣いて生まれたけど 涙ばかりじゃない
笑えや 怒れや 戦えや
そして すやすや眠れや
それはいつも通りの日
それはいつも通りの日

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