三代沙也可

桜の川 – 三代沙也可

風にこぼれる 花びらが
揺れて流れる 桜川
時の短かさ 移ろいに
心しみじみ せつなくて
振り向けば失くした…夢いくつ

水にきらめく せせらぎが
胸に優しく しみ通る
会えば別れる 人の世に
好きで別れた あの人よ
今はただ面影…なつかしく

二度と返らぬ 歳月(としつき)は
水の流れの 儚(はかな)さよ
たどり着くのは どの海か
心細さに 泣いたって
幸せの明日を…桜川

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夢蕾 – 三代沙也可

ままにならない この世の川よひとり見上げる 流れ雲つらくても 泣きません心が 濡れるからいい日が来ますね 私にもいつか咲かせる 夢蕾女ごころの 真ん中あたり今も

アカシアの下で – 三代沙也可

アカシアの 甘い香りの下で静かに別れを 告げた人…今頃どうして いるのでしょうか瞳を閉じれば あの夜を思い出します 花別れアカシアの 白い花びらこぼれ肩寄せ歩い

赤い風車 – 三代沙也可

赤い風車 女のこころ恋しい おもかげ 夢みて廻る信じているのよ あなたの言葉お願いもう一度 抱きしめて夕陽がにじむ 睫毛が濡れるこっち向いてよ 逢いたい あなた

白い花のタンゴ – 三代沙也可

別れの小径に はらはらと白い花びら二人に こぼれていたわ面影をそっと たどります願いがひとつ 叶うなら逢いたい逢いたいもう一度 白い花のタンゴ肩先震わせ 一度だ

倖せの花 – 三代沙也可

流れる川の 冷たさを耐えて咲きます 水草(みずくさ)の花広い世間に つまずいてそれでも失(な)くさぬ 夢だけはいろいろあります ありましたこの手で咲かせる 倖せ

酒がたり – 三代沙也可

路地にこぼれる 赤い灯がおれをかなしく 呼びとめる夜の寒さに 肩寄せあって飲んだあの日の もやい酒逢いたいな こんな夜はおまえに 逢いたいよ箸の袋に 好きと書き

倖せもやい酒 – 三代沙也可

世渡り下手で 口下手なこんな男の どこがいい路地の小さな居酒屋の とまり木で さしつさされつ 飲む酒よ…はなさない可愛いやつさ 倖せもやい酒あなたのままで いて

恋文しぐれ – 三代沙也可

ひとりの夜は 淋しくて心に浮かべる 面影よ今も恋文 捨てられなくてインクの匂いの なつかしさ読めばせつない窓にそぼ降る 小夜(さよ)しぐれこの町捨てて 二人して

あなたさがして – 三代沙也可

あなたとはじめて 出逢った夜は函館リラいろ 深い霧街はずれ北酒場 止り木ふたつ 遠灯り見つめあうそれだけで 倖せでした鴎が鳴く港町 汽笛がしみるまた逢う夢さえ 

水色のハンカチ – 三代沙也可

あなたに貰った 水色のハンカチ雨の黄昏は そっと胸に抱く忘れない 忘れられない愛しい面影 まぶたに浮かぶ…今も逢いたい やさしいあなた想い出のハンカチに 涙が落

江ノ島ひとり~歌謡浪曲入り~ – 三代沙也可

寄せては返えす 波でさえ又の逢う瀬が あるものをわたしの恋は 片瀬波想い出します あの夜をああ 江ノ島 もう一度江ノ島わたしはひとり海が心の 鏡なら写してくださ

鎌倉恋歌 – 三代沙也可

行けば涙に なるだけと知りつつ来ました 鎌倉へ死ぬほど惚れて 死ぬほど燃えたあの日あの夜が ここにある八幡さまの だんかずらあゝ しずやしず静御前の雨が降る季節

桜…その愛 – 三代沙也可

人は一生 旅だよと父のことばの そのあとであなたの港は ここだから何時(いつ)でも戻って 来なさいと母が笑って 言いましたあれはむかし 桜咲く頃桜 桜 桜…その

逗子の恋港 – 三代沙也可

ふたりの涙が この海をむらさき色に 染めましたあれから何年 経ちますか無性にあの日に 逢いたくてひとり想い出 たずね人かもめ泣け泣け 逗子の恋港浪子と武男の 恋

札幌ラプソディ – 三代沙也可

あの町この町 たそがれて触れ合う肩先 なつかしい咲く恋 散る恋 いくつもの恋を見て来た 時計台ふたたびの 巡り合いあなたと私の 札幌ラプソディ互いの気持を 知り

愛は永遠に… – 三代沙也可

愛… わたしの愛はあなたの胸の中夢… 誓ったあの夢永遠(とわ)に抱きしめて奇跡のように 出逢ったふたりその心 その命 誰にも渡さない朝も昼も夜も あなたを愛した

江ノ島絶唱 – 三代沙也可

あのひとの やさしさもあのくちびるも 忘れはしないもう一度 もう一度逢って泣きたい 思い切りなみだ なみだなみだ片瀬の片便り恋の江ノ島 ただひとりあの雲も あの

京しぐれ – 三代沙也可

嵯峨野霧雨(さがのきりさめ) 夕まぐれ指にこぼれる 京しぐれ濡れてはらはら 散る竹の葉に影は泣いても 戻れはしないこの命かけました 恋の道口とこころは うらはら

旅哀歌 – 三代沙也可

行きずりの 旅の雨濡れてわが身の 孤独さよ幾とせまみえぬ 父母のおもかげ偲ぶ ひとり宿ただ訳もなく なみだ降るくれないの 里灯り源氏蛍に 似てますね目覚めて命の

夢花火 – 三代沙也可

あなた見送る 別れの駅は今日もつめたい 霧が降るいくら好きでも この世で添えぬ一夜かぎりの いで湯の恋は咲いて短い咲いて短い 夢花火昨夜あんなに 激しくもえて今

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